骨格の歪みは万病の元といわれてますが、歪みは見た目にわかりずらいため痛みや違和感がなければ気づきにくいものです。また、症状が出ても様子を見ているうちに消えてしまうこともあります。しかし、その多くは、痛みを庇うことで、他の関節の負担を増やしているだけなのです。 骨格の歪みは軟骨の片減りに繋がりますが、関節内には神経や血管がないため擦り減るだけだと痛みは感じません。痛みが出るのは擦り減った摩耗片が、関節を包む膜について炎症を起こした時です。そして、将来的には変形して元に戻らなくなります。 そういった健康破綻予防として、痛みがなくてもメンテナンスを推奨しています。 メンテナンスの頻度は、年齢や性別で違ってきますが平均して『月に1回』が目安になります。 その理由は関節と筋肉の関係です。正常な筋肉と比較して、病気で入院したり、コロナ禍の自粛で運動の出来ない時期が続くと、筋肉の伸張性の低下と関節の拘縮で可動域が狭くなります。 関節の拘縮は1ヵ月で生じると言われています。特に、運動をしない人や同じ姿勢をとり続ける人は関節の使用率が減るため全身の関節を動かすことが重要なのです。また、女性は閉経すると軟骨が3倍の速さで摩耗します。変形性膝関節症が高齢女性に多いのも、それらが関係しているのです。 左の画像は誰もがやってしまう脚組での体の歪み方です。日常動作は脚組だけではないので、もっと複雑な歪み方をしている人もいます。 少しくらいの不良姿勢は問題なくても、長時間続くとズレや捻じれが定着してしまいます。 脚組をする人は逆に組んでみて下さい。やりにくいと感じた人は既に定着しているかも知れません。 脚組が悪いわけではありませんが、時々、組み替えるようにして下さい。組み替えるだけでも、一時的な応急処置になります。そして、何をやっても違和感が残る時はメンテが必要です。 体が歪む原因は筋力左右差ですが、骨格を支える靭帯や筋肉の強さも関係しています。生まれつき関節がズレやすい人は支えを強くするために筋肉量を増やすことも大切です。しかし、痛みなどで運動の出来ない人もいます。その場合は、ストレッチで筋肉の収縮状態を良くしてあげることです。 筋収縮が良くなると、低下していた筋力も回復してくるので、それから徐々に運動をやれるようにすると良いでしょう。また、運動を始める際には注意しなければいけないことがあります。 それは、スポーツの大半は一定方向への偏った動きが多いので、筋力左右差による歪みが生じてしまうことです。アスリートは頑強そうに見えても不調に悩んでいるが多いのも、こういったことが関係しているのです。 では、左右均等に出来る運動は何か?身近なものでは筋力トレーニングです。しかし、筋力トレーニングも注意しなければいけないことがあります。それは、ストレッチをしないで、いきなり初めてしまうと、かえって筋肉を硬くしてしまうことがあります。特に男の人で多いのは、ベンチプレス中心のトレーニングに偏る傾向があり、反対の拮抗筋との筋力差が出て肩関節の可動域が著しく減少している人が多いのです。こういった事にならないようにする確認の意味でもメンテナンスは重要な役目をしています。 …
骨盤矯正は産後だけ?
骨盤矯正は産後ケアやダイエットとして女性の間で知られていますが、これは女性だけが歪むってことですかと聞かれたことがありました。 そもそも骨盤矯正とは何かが曖昧なまま、やればいいで終わっている人が大半ではないでしょうか。 骨盤は寛骨、仙骨、尾骨の3つで構成されていて、一昔前までは骨盤は歪まないともいわれてましたが、現在では2ミリ程動くことがわかっています。 僅か2ミリといっても、その僅かなズレや捻じれで多くの人が痛みや痺れで悩んでいるのです。ズレや捻じれた方向の軟部組織(腱、靭帯、筋膜、皮膚など)は短くなって硬くなり、その反対側は伸ばされたままになります。 この左右アンバランスな状態で軟部組織がダメージを受けてしまい、痛みや痺れ、違和感などを発症させてしまいます。また、関節が均等に摩耗しなくなるため片減りによる変形に繋がることもあります。 そして、関節は連動するため、僅か2ミリのズレが遠く離れた箇所では大きなズレとなり、二次障害に繋がるのです。 女性が妊娠するとホルモンの関係で靭帯が緩んで骨格が歪みやすくなります。 産後の骨盤矯正というネームングは、そこに焦点を当てて浸透したものですが、妊娠した女性でなくても、日常姿勢に問題があれば誰でも歪んでしまうものなのです。 …
体幹の硬さがガチガチをつくる
背骨の動きが悪い人は総じて体が硬くなりやすくなります。 背骨は24個の骨が積木のように重なっていて、その間には椎間板という衝撃を吸収する繊維関節があり、S字の弯曲とともに地面の衝撃から体を守る役目をしています。 この衝撃吸収機能は常に安定しているものではなく、不良姿勢や積み重なる筋疲労などで歪んでしまいます。 背骨のように胴体部の骨が歪むと、絞ったタオルのようになり、椎間板が潰されて短くなる他、胴体を使った動きができなくなります。 胴体部(コア)が動かなくなると、筋肉が過緊張していき、力が抜けないことで全身がガチガチに硬くなってしまうのです。 近年は、ストレスの影響で力の抜けない人が急増しているので、普段からストレッチで体をほぐしておくことも大切です。その為にコアをほぐしてみましょう。 体幹分ほぐし方を自分で行う場合は、背中を丸める⇒反らすを波がうねるように、ゆっくりと10回行う。 次に、蛇が這うように、上半身を左右にうねらせる。最後に上半身を左右にうねらせるように捻る。この6通りの動きが滑らかに出来るまで、毎日続けましょう。 詳しくは、当院にて正しいやり方をお伝えします。 …
ボディーメイクの基本は正しい姿勢
長い自粛生活の影響で、運動不足になったと感じている人は多いと思います。 人は動かないことに慣れてしまうと、ますます動きたくなくなるものですが、いつまでも運動から遠ざかっていると、骨格を支える筋力が低下して、姿勢を維持することが出来なくなります。 背骨には適度なS字形の弯曲になっていて、これが衝撃吸収の役目にもなっています。背中を丸めた猫背の姿勢はお腹周辺の筋肉が使われなくなるため、内臓が下り、脂肪が蓄積しやすくなります。また、循環不良や代謝を下げてしまうだけでなく、腰痛の原因にもなるのです。 ジムなどで筋トレを始めた人は、姿勢が悪いだけで、付けたい箇所に筋肉がつかなかったり、トレーニングの軌道がズレて故障の原因になりますので、姿勢を正して鍛えることを心掛けましょう。 …
ダイエット後のリバウンド
ダイエットをしたことのある人なら、リバウンドを経験している人は少なくないと思います。他のアンケート調査では、リバウンドを経験した事のある人は70%以上といわれています。 リバウンドの原因で多いのは、極端な食事制限だけのダイエットです。 筋肉は基礎代謝の60%を行っているので、摂取エネルギーが少なすぎると体が危険を察知してエネルギーを蓄えようとするため、脂肪よりも先に筋肉を減らしてしまうのです。 筋肉が減ると基礎代謝が下がり、これが進行すると脂肪を溜めやすく、痩せにくい体になってしまうのです。綺麗に痩せてボディーメイクしたい方は適度な食事制限と運動の併用が大切なのです。 骨格ケアセンターでは、4月から無理のないパーソナル痩身コースを作る予定でいます。詳しい内容が決まりましたらホームページに記載していきますのでご覧ください。 …
年をとると太る原因
社会人になると、学生時代のように体育で体を動かす機会が減り、運動量が減ってしまいます。運動量が減れば筋肉も衰えてしまいます。 筋肉は、寝ている時間もエネルギーを消費する機能が備わっていますが、筋肉量が減ると、その機能が低下していきます。また、筋肉には血液を心臓に送る働きもあるのですが、筋肉の衰えで、その働きが弱くなると血流が滞ってしまうのです。 そして、筋肉の動きが悪くなれば、筋収縮がうまくいかなくなり、関節可動域が減少して、さらに筋代謝が低下して太りやすくなる負の連鎖が始まるのです。 加齢だから太るのは自然と思われている人もいますが、それは大きな間違いで、学生時代と比較すると、運動量が減っているにもかかわらず、食べる量が同じであったり増えている人が多くなっているのです。 運動量の減少は、どこかで食事を制限するか、運動習慣をつけて筋肉量を増やしていくしかありません。それらの対策を無視していると、健康被害が発生するリスクが高くなるのです。 …
頭蓋骨のゆがみ
頭蓋骨は23個の骨で構成されていて、骨と骨は線維性の縫合線で結合されています。縫合線は不動関節ですが、呼吸のリズムに合わせて動いています。 人には利き手があるため、体には歪みが生じますが、頭蓋骨も歯の咬み合わせが合わなかったり、利き顎の使い過ぎなどで歪みが生じます。 頭蓋骨が歪むと脳脊髄液の流れが妨げられてしまうため、頭が膨張したり、むくみ、頭痛、歯ぎしり、顎の痛みなどの原因になることがあります。 いい方を換えると、頭蓋骨の歪みを整えれば脳脊髄液の流れが促されて自律神経が整い、脳の疲労改善や免疫力の向上が期待できるのです。 当院ではドライヘッドスパという呼称で頭蓋矯正を行っていますが、ヘッドスパという呼称は美容室やリラクゼーションマッサージでも使われる呼び名のため、同一視される方もいますが、やり方や目的は各施設で異なります。 体の歪みが万病の元といわれるように、頭蓋骨の歪みを改善することで相乗効果が得られますので、まだ受けたことのない人は、ぜひ一度お試し下さい。 …
脚長差は放置しても大丈夫?
左右の脚の長さが違うといわれたことはありませんか? 脚長差は、骨盤の歪みが関係するため、腰痛、股関節痛、膝痛などの原因となります。 脚長差には構造的なものと機能的なものがあります。構造的なものは、先天性や変形などで、機能的な脚長差は背骨や骨盤の歪みで、実際の長さが同じでも片側が長く見えてしまうものです。 構造的な脚長差は矯正では戻りませんが、機能的な脚長差は8割は戻りますが、2割ほどが戻りずらい人がいます。 ここでは、改善可能な機能的な脚長差について話しますが、機能的なものでも、長年、放置していると戻りずらくなることがあります。 機能性脚長差の主な原因は骨盤や背骨の歪みなので、早期ケアだと比較的、簡単に改善しますが、歪んだ状態が長期間続くと、骨盤周囲の筋肉が固着して関節の動きが悪くなり、歪みが改善しずらくなります。 脚長差は再発しやすい歪みの1つです。これは、日常での姿勢が関係するためなので、生活習慣を見直すことと、脚長差を防ぐエクササイズを行うようにして下さい。 ①骨盤の歪みを改善するエクササイズ 相撲の四股を踏む姿勢から、交互に片膝を床に付ける。(左右10回くらい) ②脇腹のストレッチ 横向きで肘をついて寝そべり、上体を起こして脇腹をストレッチさせる。(左右30秒) ③応急処置 脚組や横座りはしない方がいいのですが、無意識にやってしまった時は反対の脚組や横座りをする。これは、うっかり予防として覚えておくと良いでしょう。 …
骨格のアンバランス
人の体は、まっすぐのつもりでいても、いつの間にか歪んでしまいます。 人の体は2本足で全体重を支えているため、歪みやすい構造になっています。そのため、歪みのない人は一人もいないし、一回整えたから、二度と歪まないものでもありません。 激しいスポーツをしている人や、慢性的な痛みのある人は、歪みを整えることで症状が改善することを知りますが、それでも、その場しのぎになってしまうことがあります。しかし、今の症状が取り除けても、生活習慣を改善しなければ将来の健康破綻は防げないのです。 歪みでもっとも気を付けなければいけないのは関節の変形です。変形は歪みによる関節の片減りが原因になります。姿勢の悪い人や、家族に変形性の関節症の人や背中の丸まった人がいる場合は、遺伝的なことも関係します。 変形性膝関節症は高齢者がなるものと思われる人もいますが 、これは高齢になって発症するのではなく、長年の間に少しづつ擦り減っていった結果です。特に、膝や股関節、脊椎などは変形しやすい部位でもあり、変形性膝関節症は、女性が男性の2倍も多いといいます。これは、女性ホルモンの減少や男性より筋肉量が少ないことが関係しているためです。特に閉経後は軟骨が倍以上のスピードで摩耗するといわれているのです。 …
股関節痛『屈曲拘縮とは』
股関節の痛みやこわばり 股関節の痛みで多いのは、変形性股関節症です。これは股関節の軟骨が擦り減っていき、変形してしまう病気です。 女性は男性よりも筋力が弱いため、体重を支える力がないことなどから、男性よりも5割ほど発症する確率が高いといわれています。 カラダが歪むと、股関節の変形や炎症の原因に繋がりますから、まずは普段の姿勢に気を付けることです。 例えば、パソコン作業をしている時に、前のめりの姿勢になると、骨盤が前傾して、股関節の被りが深くなります。この状態が長く続くと股関節周囲の筋肉や筋膜が硬くなってしまいます。そして、立ち上がる時に、固まった筋肉や筋膜が伸ばされると、無理に動かしたと同じ状態となり、痛みが発生してしまうのです。 予防としては、長く座らない、猫背姿勢にならない、横座りをしない、足組をしないなど、普段の姿勢に気を付けることですが、あまり気にし過ぎてもストレスを溜めてしまうので、変な姿勢をしていることに気付いたら、その反対の姿勢をするなどして、関節や筋肉が一定方向で固まらないようにするのも対策の1つです。 屈曲拘縮による痛みが慢性化すると、朝起き上がる時や座って立ち上がる時に激痛が出ることがありますから、こまめに痛みを予防する体操をしてみましょう。 体操方法のやり方は足を前後に(肩幅二つ程の間隔)広げて、アキレス腱を伸ばすような姿勢を作ります。次に肩甲骨が背骨側につくように両手を後ろで合わせます。そして、最後に首を反らします。 カラダの前面が全体的に気持ちよく伸びるようにします。この時、股関節の屈曲拘縮を改善するポイントとしては後ろ足側の腰を捻ります。右足が後ろであれば、左回旋です。そうすることで大腿筋や腸骨筋が気持ちよく伸びる感じがわかるはずです。 …