腰痛には、いくつかの疾患があり、原因の特定できないものは全体の85%もあるのです。その中の1つに仙腸関節障害というものがあります。 仙腸関節は、仙骨と腸骨を繋ぐ関節で、もともと可動域が少ないため、硬くなりやすい関節です。 仙腸関節障害を発症する要因は、妊娠中の骨盤の歪みや炎症、脚組や尻もちで起きることもあります。また、腰痛が出ないケースでも、他の二次障害に繋がることがあります。 例えば、人類の大半は右利きなので軸足の左腸骨が前傾しやすくなります。片側だけが前傾したり、後傾すると脚長差が出るため、左右の片方に腰痛や股関節痛が出ることがあります。また、股関節と膝関節は二関節筋で繋がっているため、大腿筋や腸脛靭帯が硬くなって膝の障害も出やすくなります。 どの関節にも言えることですが、体の土台となる骨盤(仙腸関節)に障害は、腰椎や股関節にダイレクトに影響します。多くの人は腰痛を発症しても、どんな腰痛かわからないと思うので、次の異変を感じた時に試して下さい。 ①妊娠中に起きる腰痛の多くはホルモンの影響で緩んだ靭帯による歪みなので、安定期なら矯正可、産後であれば6か月間のケアをして下さい。 ②仙腸関節の歪みは脚組みや横座りで起こりやすくなります。右足を上にする脚組をしてしまった、右側に足を放り出す横座りをしてしまったという場合は、30秒ほど逆の姿勢をして下さい。 この二つは歪みを整えるというよりは、痛みが出た時の応急対策になります。わからないことがあればLINEで友達追加していただければ、さらに詳しく説明させていただきます。 …
「股関節の痛み」の記事一覧
脚長差は放置しても大丈夫?
左右の脚の長さが違うといわれたことはありませんか? 脚長差は、骨盤の歪みが関係するため、腰痛、股関節痛、膝痛などの原因となります。 脚長差には構造的なものと機能的なものがあります。構造的なものは、先天性や変形などで、機能的な脚長差は背骨や骨盤の歪みで、実際の長さが同じでも片側が長く見えてしまうものです。 構造的な脚長差は矯正では戻りませんが、機能的な脚長差は8割は戻りますが、2割ほどが戻りずらい人がいます。 ここでは、改善可能な機能的な脚長差について話しますが、機能的なものでも、長年、放置していると戻りずらくなることがあります。 機能性脚長差の主な原因は骨盤や背骨の歪みなので、早期ケアだと比較的、簡単に改善しますが、歪んだ状態が長期間続くと、骨盤周囲の筋肉が固着して関節の動きが悪くなり、歪みが改善しずらくなります。 脚長差は再発しやすい歪みの1つです。これは、日常での姿勢が関係するためなので、生活習慣を見直すことと、脚長差を防ぐエクササイズを行うようにして下さい。 ①骨盤の歪みを改善するエクササイズ 相撲の四股を踏む姿勢から、交互に片膝を床に付ける。(左右10回くらい) ②脇腹のストレッチ 横向きで肘をついて寝そべり、上体を起こして脇腹をストレッチさせる。(左右30秒) ③応急処置 脚組や横座りはしない方がいいのですが、無意識にやってしまった時は反対の脚組や横座りをする。これは、うっかり予防として覚えておくと良いでしょう。 …
股関節痛『屈曲拘縮とは』
股関節の痛みやこわばり 股関節の痛みで多いのは、変形性股関節症です。これは股関節の軟骨が擦り減っていき、変形してしまう病気です。 女性は男性よりも筋力が弱いため、体重を支える力がないことなどから、男性よりも5割ほど発症する確率が高いといわれています。 カラダが歪むと、股関節の変形や炎症の原因に繋がりますから、まずは普段の姿勢に気を付けることです。 例えば、パソコン作業をしている時に、前のめりの姿勢になると、骨盤が前傾して、股関節の被りが深くなります。この状態が長く続くと股関節周囲の筋肉や筋膜が硬くなってしまいます。そして、立ち上がる時に、固まった筋肉や筋膜が伸ばされると、無理に動かしたと同じ状態となり、痛みが発生してしまうのです。 予防としては、長く座らない、猫背姿勢にならない、横座りをしない、足組をしないなど、普段の姿勢に気を付けることですが、あまり気にし過ぎてもストレスを溜めてしまうので、変な姿勢をしていることに気付いたら、その反対の姿勢をするなどして、関節や筋肉が一定方向で固まらないようにするのも対策の1つです。 屈曲拘縮による痛みが慢性化すると、朝起き上がる時や座って立ち上がる時に激痛が出ることがありますから、こまめに痛みを予防する体操をしてみましょう。 体操方法のやり方は足を前後に(肩幅二つ程の間隔)広げて、アキレス腱を伸ばすような姿勢を作ります。次に肩甲骨が背骨側につくように両手を後ろで合わせます。そして、最後に首を反らします。 カラダの前面が全体的に気持ちよく伸びるようにします。この時、股関節の屈曲拘縮を改善するポイントとしては後ろ足側の腰を捻ります。右足が後ろであれば、左回旋です。そうすることで大腿筋や腸骨筋が気持ちよく伸びる感じがわかるはずです。 …
股関節の痛み
股関節の痛みは女性に多い疼痛ですが、男性も少なくはありません。 原因の多くは、骨盤の歪みによる脚長差や過剰なストレッチで起きるケースがあります。 例えば、ストレッチで開脚をすると股関節は外旋外転をしながら体を前屈させるので内側の筋群が伸張されますが、日頃、負荷のかかる外側筋群は伸ばされないので、関節可動域に左右差が生じて、周辺組織を痛めてしまう事があります。 その場合は痛みがおさまってきたら、動作検査で、関節可動域の偏りを調べた上で狭い側へのストレッチが有効になります。その際の順序は可動域の広い側に動かしてから、狭い側を広げるようにします。 軽度であれば、痛みはすぐに軽減します。それでも改善しない場合は、股関節と連動する仙腸関節や膝の動きに問題がないかを確認します。このように、関連する箇所を一つ一つ潰すように見ていけば、動きの悪い箇所が必ず見つかるはずなのです。 …
ランナーの敵は関節痛
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 10月21日(日)はアクアラインマラソンの応援隊として、エルシオン KISARAZU に行ってきました。エルシオン KISARAZU は木更津港の前にある結婚式場です。 敷地内には、かずさFMの中継所が設置され、JCOMテレビ(わっしょい木更津)が撮影に来ていました。この場所は、スタート地点から近いので、合図がなるとすぐに先導車両が見えてきました。暫く見ていると一団の中にオリエンタルランドの藤森慎吾さんと似ている人が走っているなと思っていたのですが、彼は、ちばアクアラインマラソンのPR大使だけでなくランナーでもあったようです。 この日は、朝から冷え込んで、日中も気温が上がらなかったので、屋外に設置されたマッサージブースは閑散としていましたが、その分はランナーをまじかで観察できた貴重な一日になりました。 詳しくは知りませんが、走法には歩幅を小さくして進むピッチ走法と、歩幅を大きくするストライド走法があります。歩幅の小さいピッチ走法は身体の上下動が少ないので地面の衝撃を減らす事が出来る代わりに、体力の消耗が早くなります。しかし、個人的な考えだと、歩幅を狭くする事で、踵が先に着地して地面の衝撃を強くしてしまう事もありえるので注意が必要です。 歩幅を大きくするストライド走法は、タイムを縮めたい人には向いてますが、身体の上下動が大きいので地面の衝撃が強くなります。また、股関節の硬い人がストライド走法をすると、歩幅が大きくなる分だけ関節可動範囲に余裕がなくなるので筋疲労が早くなる事もありえるのです。 マラソンは地面の衝撃を受けながら長時間走り続ける競技なので、これらのメリットの生かし方や、デメリットの補い方を学習して、いかに関節に負担をかけない走りをするかが重要です。いくら体力があっても、膝や股関節の痛みがいつ発症するかは誰にもわかりません。 ランナーの最大の敵は関節痛かも知れません! …
変形性股関節症
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 身体の歪みが原因で起きる股関節痛には変形を伴うものが含まれます。 高齢者に多い変形性股関節症の場合は、関節軟骨の摩耗で生じる滑膜炎の痛みが出たり、関節の硬化で痛みが出ることがあります。また、変形箇所は正常な動きが出来ないため、その周囲組織がダメージを受けます。 関節軟骨には痛覚がないので痛みはありませんが、摩耗が骨に達すれば痛覚があります。また、そこまではなくても摩耗で骨と骨の間にたわみが出きると、関節がズレて関節周囲組織に痛みが起きると考えられます。 こういった二次障害を防ぐには、患部と連動する箇所の動きを促したり、動作改善するしかありません。それには、日常動作や歩行動作が正常に行える最低限の関節可動域が必要になるのです。 …
諦めていたスポーツへの復帰
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 相談者は、中年期になってからは、腰痛、股関節痛、膝痛が出るようになったそうです。 痛みは、年に数回という頻度で、かわるがわる出るとの事でした。 痛みの出る原因は、特に心当りがなく、しいて言えば、子供の頃からバスケットをしていたくらいとの事でした。 その当時は、時々、腰痛や股関節痛、膝痛があったそうですが、そのためにケアする習慣はなかったようです。 当院に来た時は、腰痛が酷くなったと言ってましたが、ぎっくり腰を発症した感じでした。 ぎっくり腰は負担の蓄積です。ぎっくり腰からヘルニアになる人も少なくありません。 そういった意味では、知らないうちに蓄積した負担が、耐え切れなくなってきた結果だと思います。 こういうケースは、負担を取除かない限り、ぎっくり腰を何度も繰り返します。 本人は、これからスポーツを再開したいと言う希望があったので、根本改善に取り組む事になりました。 ぎっくり腰の回復には、約一週間かかりましたが、その後からは運動療法で筋力左右差を取り除く施術をしました。 予想したより、関節の弾力回復が早かったので、運動療法の負荷を高めてトレーニング的な施術まで持って行けたので、今はスポーツを再開しているようです。 …
患部に原因が見つからない理由
こんにちは 渡邊英司です。 患部に原因が見つからない理由。 それは、原因が患部以外にあるためです。 転んだり、ぶつけたりすれば、原因はハッキリしていますが、身に覚えのない痛みだと、病院の検査で異常がみつからない事のが多くあります。これは、原因がないのではなく、見つけられないのです。 怪我や炎症などを除くと、痛みの多くは動いた時に現れます。しかし、レントゲン検査は、痛みの出ない静止した状態で写します。原因を探すには、疼痛が現れる動きを再現する必要があります。 人の動きは前後屈、左右側屈、左右回旋の六通りで出来ています。複雑な動きは、それらが複合して可能となります。そのため、それぞれの動きに分ける事で、どの動きが悪いかがわかります。 例えば、前屈動作がいかないのであれば、それに関連する箇所を疑い、機能障害が起きているかを検査します。また、痛みが瞬間的か、持続的かによって、筋肉なのか、関節なのかも推測できます。これらの様々な情報を得る事で、日常での体の使い方から動きの癖がわかるのです。 多くの場合、機能障害が起きている箇所は、自分で動く分には痛みを感じません。これは、痛みを感じるまで動かないからです。その代わり、他動的に動かしたり、押圧すると痛みを感じる事が多くあります。 逆に、機能障害の起きていない箇所は、動きの少ない関節を庇うために、過度な負担がかかります。 それが、関節および、その周辺組織に負担を与えて、痛みを発症するのです。 痛みは患部だけを見ても見つかりません。原因は患部以外にあるからです! …
知らなきゃ損する産後の骨盤矯正
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 今日のお話しは、知らなきゃ損する産後の骨盤矯正です。 骨盤矯正は、もともとあったものなので、妊婦さんに限ったものではありません。 女性が妊娠すると、靭帯が緩んで歪みが出やすくなります。骨盤の歪みは不調が出やすく、育児にも影響します。 緩んだ靭帯が元に戻るには半年程かかるので、その間は、定期的なケアが必要になります。それが産後の骨盤矯正です。 一昔前までは、骨盤は動かないといわれてました。そのため、骨盤矯正は必要ないという施術家がいたのも事実です。 しかし、現在は、骨盤も動く事がわかってきました。さらに、女性の場合は妊娠で靭帯が緩みます。また、妊娠中は胎児の成長に合わせて、姿勢変化が起こります。 体の土台である骨盤が歪めば、それに連動して他も歪みます。その為、産後ケアをしない人は、腰痛や股関節痛などになりやすく、姿勢の崩れで、体型が戻りずらくなるのです。 骨盤の歪みは主に仙腸関節です。 それに連動して、股関節や腰仙関節が歪みます。 股関節は膝関節に連動し、膝関節は腓骨や足関節と連動する。 腰仙関節は、脊椎に影響し、脊椎は四肢関節に影響する。 人の体は、こういった繋がりで連動しているのです。 骨盤が歪まないとされていた時代と、今では考え方が違います。従来の矯正で構わないという選択肢を選ぶのも自由です。 しかし、より持続性を求め、姿勢を正したければ、条件に見合った方法を選択するのがベストかも知れません。 …
身体が柔軟だから良いとは限らない!
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 身体は硬いよりも柔らかい方が良い! 身体が柔軟だと、腰痛や肩こりにもならない。 スポーツも上達する。 一昔前迄は多くの方がそう思ってました。 身体が柔軟な人は関節可動域が広い事になりますが、関節可動域は広ければ良いわけではありません。 関節可動範囲を超えてしまうと、靭帯や周辺組織が無理矢理のばされた状態になり、損傷する危険性もあるのです。 通常であれば、最大可動域を超える前に、筋肉が収縮する機能が働きますが、人の体は千差万別です。 生まれつき、関節が緩い人だと、筋肉の収縮力が弱いためく、ダイナミックな動作をした時に最大可動域を超えてしまう事があります。 例えば、誰もがやった事のある、股割ストレッチにしても、多くの人は股関節を重点的に伸ばそうとします。 これは、股関節痛の原因の一つなのです。 強引なストレッチで、関節唇や靭帯を損傷するケースは少なくありません。 これらを防ぐには、部分的なストレッチではなく、全体的に少しづつ伸ばす事が大切なのです。 …