就寝中に背伸びをしたら、腓腹筋(ふくらはぎ)や足の指がつったりしないしょうか? これは『こむら返り』といって筋肉の痙攣ですが、ふくらはぎ以外の部位でも起こりうる症状です。 こむら返りが頻繁に起きる場合は、脱水などで筋肉の収縮状態が悪くなっていることが考えられます。脱水の原因でありがちなのは、アルコールやカフェインの摂り過ぎです。 アルコールは少量であれば細胞の活性化になり、血液循環も良くなりますが、摂り過ぎると利尿作用の影響で体内の水分が失われていきます。これは、コーヒーや緑茶なども同様です。 例えば、ビール1リットル飲むと、利尿作用で1.2リットルになるため、体内の水分はマイナス200ccになります。また、アルコールを分解するのに、体内の水分が使われて、電解質も失われていきます。 こむら返りの予防は、こまめな水分摂取と、筋肉が硬くならないように、ストレッチなどの適度な運動が必要です。 こむら返りの原因は、脱水以外にも以下のものがあります。 坐骨神経痛を併発する腰痛、糖尿病、下肢静脈瘤、動脈疾患、姿勢が悪い、妊娠中、運動不足で体が硬くなっている、足の冷え他。 こむら返りの対処法として、ふくらはぎがつった時はアキレス腱を伸ばすようにして、脛がつった時は足首を伸展するようにします。そして、普段から水分をしっかり摂取して、ストレッチをしましょう。 …
身体が硬いと損をする!
体の柔軟性は生まれつき柔らかい人もいれば、生活習慣や運動習慣で異なります。しかし、前に出来たことが出来なくなったら要注意! 若くても運動不足になると体は硬くなりますが、歳をとると、体内の水分量が減少して、血管、皮膚、筋肉、関節などの老化も進んでいくため、若い時のようには戻らなくなります。 体が硬くなると、歳だから仕方ないとされがちですが、仕方ないで済ませていると、取り返しのつかない健康被害に繋がることもあるのです。体の硬さは筋肉や関節の拘縮が関係しているため、放置すればするほど固くなるのです。 拘縮には先天性と後天性があり、一般的な拘縮は後天性拘縮といって、病気や怪我で安静状態が続いたり、関節の炎症や加齢で起こります。 例えば、入院で安静にしていた、痛みで動かせない、長時間の座り仕事で股関節が屈曲した姿勢が続くと、60日ほどで拘縮していきます。(左図は拘縮が進んで軟骨が擦り減った状態) 拘縮の予防には『体を動かす』ことです! 体は使わなければ筋収縮が行われないため、関節の拘縮を誘発します。学生時代は体育や部活で体を動かす機会が多くても、社会人になると運動習慣が減り、日常動作程度しか体を動かさなくない人が増えていきます。 拘縮が進むと戻りが悪くなり、軟骨の摩耗を早めます。また、本来の動きを10とし、拘縮が起こると8迄しか戻らなくなったり、さらに硬くなると6迄となり、徐々に可動域が狭くなっていきます。そうして、腰痛、肩こり、疲れやすさ、姿勢の悪化、変形といった様々な不調に繋がっていくのです。 拘縮するとされる60日は、あくまでも平均的な期間ですが、普段から自分でストレッチや運動のできない人は、その日数を超えない範囲で、体のメンテナンスを実行することで全身の関節を動かす事が可能となります。 …
運動で免疫力を高める
年末になりインフルエンザ、コロナ、マイコプラズマが流行しています。感染症が流行る理由は湿度と気温の低下だけでなく免疫力の低下もあります。免疫力は気分で上下動するので、ポジティブな気持ちでいることも大切ですし、栄養不足、睡眠不足、運動不足といった生活習慣の乱れがないようにすることが重要です。 予防としては、バランスのよい食事と規則正しい時間に寝るようにしましょう。そして、運動不足が1週間も続くと免疫が下がるので、出来るだけ体を動かすように心がけましょう。 例えば、毎日60分程度のウォーキングをしたり、週2回は筋トレをする。ウォーキングが出来ない場合は、ストレッチをしたり、近所に出かける時は車を使わず歩くようにする、エレベーターを使わないで階段を使うといったことだけでも効果があります。また、ジムに行けないとか、自宅にトレーニング器具がなければ、エア縄跳びでも全身運動になりますし、ジャンプで関節に刺激を与えることで骨が鍛えられます。 免疫力を高めるのに息切れするほどの運動は必要ないので、初めから無理をしないことです。逆に、息が切れる激しい運動は免疫機能を下げてしまい感染症に罹患するリスクが高まることも忘れてはいけません。 そもそも免疫機能はどういう働きをしているのか? 免疫機能とはウイルスの侵入を防ぐ役目です。最初の段階では外部からウイルスが侵入するのを、皮膚や粘膜が防御しますが、体内に入ってしまった時は自然免疫が防御します。それでも防御しきれない時は獲得免疫が防ぐといった3段階構造です。しかし、免疫力は体温が36.5~37.1度で正常に働くため、36度以下になると免疫機能が低下してしまいます。 ここ最近は、35度台の人が増えていますが、低体温の原因は筋肉量の減少です。物が便利になれば、それだけ体を動かす習慣も減ってしまうので、これからは積極的に運動をしていくべき時代なのかも知れません。 …
姿勢がトレーニングに与える影響
トレーニングを始めるにあたり、最初にやるべきことは姿勢を正すことです! 現代人の多くは正しい姿勢を維持する筋力がなくなっているといわれてます。姿勢が維持できなくなるとカラダが歪んで正しい姿勢でのトレーニングが難しくなり、背骨にかかる負担も大きくなります。 本来であれば、筋力トレーニングには筋力左右差を整えたり、日常動作で使われていない休眠中の筋肉を目覚めさせる効果があります。しかし、実際にはカラダが歪んだ状態でトレーニングをすると、正しいフォームが作れないため、付けたい部位の筋肉が十分に鍛えられないこともあるのです。 イメージ通りに効かせられなければ、理想のスタイルにならなかったり、なったとしても時間がかかり過ぎたり、場合によっては不調でトレーニングに支障が出てしまうこともあります。 こういった事は、かなりの頻度で起きているのですが、途中で脱落していく人を見ても、それが要因の1つとは気づいていないのです。 例えば、トレーニングで腰のくびれを作りたいとします。くびれがなくなってしまう原因は、肋骨と骨盤の間が狭くなることや肥満などがあります。肥満であれば痩せれば、くびれが出ると考える人は多いのではないでしょうか? しかし、肋骨と骨盤の間が狭くなっているケースは体重は関係ありません。その場合、時間をかけて痩せても思っていたほどの結果が出せないことになります。もちろん、本格的にトレーニングをしていれば、普通の人よりも十分すぎる筋肉が付くのですが、歪みのない状態で行うトレーニングと比較すると大きな差が出るのです。 …
筋肉はこうやって成長する
トレーニングを始めるとどれくらいで体は変化してくるのか? 体をデザインするには、無駄な脂肪を落として筋肉を肥大させることです。どこを減らして、どこを残すかはトレーニング開始前に設定しておくことです。トレーニングを始めると、今迄使われていなかった筋肉が目覚めるため、すぐに筋力が付いた感じになりますが、筋肉が太くなるには数週間ほどかかります。 体のデザインは食事が重要なので、必要な栄養分を摂りつつ、カロリーオーバーしている人は、基礎代謝に合わせてカロリー制限をしていかないと、筋肉がついても脂肪が落ちません。(注:基礎代謝以下にしない) 食事制限とトレーニングが両立できるようになると、無駄な脂肪が落ちて体が引き締まっていき、1カ月目あたりから筋肉が大きくなるため、体形の変化が感じられます。 2カ月継続した頃には、体にメリハリが出てきます。筋肉の成長過程には段階があるので、体重が変わらなくても、見た目の変化が出てきますので、途中で諦めたり焦らないことです。 これからトレーニングを始める人は、1カ月で何キロ減らすとか、何キロのバーベルを持ち上げるといった目標でいいのでゴールを設定しておくだけでも、モチベーションが違ってきます。 …
休眠中の筋肉を目覚めさせる
運動をしている人が体をフル活用しても70%程の筋肉しか使われていないことが殆どといわれています。これが、運動をしていない人だと、休眠している筋肉が多くなるため、さらに低くなるのです。眠っている筋肉が目覚めるだけで、血液循環が良くなって代謝が上がり痩せやすい体になります。 眠っている筋肉は運動で目覚めさせることが出来ますが、長いこと動かさずにいる筋肉は関節の拘縮を誘発してしまうため、運動だけでは改善が困難になります。筋肉が休眠する理由は主に2つあります。 ①運動不足で筋肉が使われていない。 ②何かしらの原因で関節が固くなっている。 通常、休眠中の筋肉は筋トレなどをすることで目覚めさせることが出来ます。その理由は、筋肉に負荷をかけることで、今迄の筋肉で足りない分を休眠中の筋肉が補うからです。しかし、関節が拘縮していると可動域が狭くなっているため範囲が制限されてしまうのです。この状態で無理な負荷をかけると関節や筋腱を痛めてしまうため、関節の動きを改善した後でトレーニングを始めるのが安全で確実な方法になります。 ※関節へのアプローチはどこでも出来るものではなく、専門的な知識と技術が必要です。トレーニングができない方や、トレーニングをしても改善している感じがない方はない場合はご相談ください。 …
週2回の筋トレでカラダは変わる
筋トレは毎日行わなくても、何歳から始めても効果が得られます。 運動を始めたいと思うだけだと、いつまで経っても始めないで年をとっていくだけです。運動不足解消、健康面の不安解消、痩身、ボディーメイクなど、目的を決めれば、やるべきことが見えてきます。 筋肉を付けるには、どのくらい筋肉を付けたいかで、頻度や強度が違ってくる。そして、超回復というサイクルに合わせることが大切です。普通の目的であれば、毎日、トレーニングをする必要もないし、長い時間する必要もありません。1~2日おきにやるだけでも『カラダは変わる』のです。 しかし、毎日、鍛えたい人もいると思います。その場合は同じ筋肉を鍛えないように、種目を減らしてセット数を増やせば大丈夫です。 次に頻度と回数ですが、同じ部位が毎日できるようだと強度が足りず、逆に疲労が抜けなくてモチベーションが下がるようならオーバートレーニングの可能性があります。 一般的なトレーニングは中2日空けるくらいを目安にしますが、個人差もあるので、わからない場合は筋肉痛がおさまったらやる感じでもいいと思います。 ①超回復とは、トレーニングで疲労した筋肉をトレーニング前よりも回復させた状態で、次のトレーニングが出来るようにすることです。このサイクルを使うと右肩上がりに筋肉が成長していきます。 ②オーバートレーニングはトレーニングでの疲労が抜けきらない状態でトレーニングを続けることで起こります。症状には、カラダが重く感じたり、手足のしびれ、パフォーマンスが低下して慢性疲労の原因にもなります。部活動の学生に多いので気を付けましょう。また、長引くと肉体面だけではなく精神面にも影響が出ることがあります。 次に、週2回を前提にした場合、痩せる目的の人はリバウンドに気を付けましょう。間違った方法で多いのは、早く痩せようとして過度な食事制限をしてしまうことです。急激に体重を落とすと、体の防御反応が起きて、餓死しないように脂肪を残して筋肉を減らしてしまいます。 筋肉が減ると基礎代謝が落ちて、かえって痩せにくい体になってしまいます。ボディーメイクは筋肉で作るので、筋肉を減らすと目標が達成できなくなることを知ってください。 簡単な基礎代謝計算は、現在の体重×30を目安にします。60㌔の人だと1日1800カロリーなので、それよりもプラス200カロリー多い位にして運動をすると痩せることが出来ます。特に運動をしていなかった人は筋肉が増えれば、寝ている時間も脂肪を燃焼させてくれるのでなおさらです。(※正確な基礎代謝は年齢、身長、体重で異なります) 運動にも種類がありますが、大きく分けると有酸素運動か無酸素運動です。有酸素運動はコレステロール値を下げたり、運動中のカロリー消費量が高いので痩せるイメージがありますが、有酸素運動は筋肉が付きにくいため、結果的には無酸素運動の筋トレのが痩せるカラダ作りには適しています。しかし、本格的に痩せたいのであれば、筋トレの後に有酸素運動を取入れるのがベストです。また、体力が付いてきたら、無酸素運動と有酸素運動を融合したヒートトレーニングを取入れると即効性が高くなり、達成感もあるはずです。 当院では、パーソナルトレーニングを行っています。不調で運動のできない人が元気に復活できる機能改善ストレッチとトレーニングがありますので、目的に合わせて出来ますので、興味がありましたら、お気軽にご相談ください。 …
仙腸関節障害の連鎖障害
腰痛には、いくつかの疾患があり、原因の特定できないものは全体の85%もあるのです。その中の1つに仙腸関節障害というものがあります。 仙腸関節は、仙骨と腸骨を繋ぐ関節で、もともと可動域が少ないため、硬くなりやすい関節です。 仙腸関節障害を発症する要因は、妊娠中の骨盤の歪みや炎症、脚組や尻もちで起きることもあります。また、腰痛が出ないケースでも、他の二次障害に繋がることがあります。 例えば、人類の大半は右利きなので軸足の左腸骨が前傾しやすくなります。片側だけが前傾したり、後傾すると脚長差が出るため、左右の片方に腰痛や股関節痛が出ることがあります。また、股関節と膝関節は二関節筋で繋がっているため、大腿筋や腸脛靭帯が硬くなって膝の障害も出やすくなります。 どの関節にも言えることですが、体の土台となる骨盤(仙腸関節)に障害は、腰椎や股関節にダイレクトに影響します。多くの人は腰痛を発症しても、どんな腰痛かわからないと思うので、次の異変を感じた時に試して下さい。 ①妊娠中に起きる腰痛の多くはホルモンの影響で緩んだ靭帯による歪みなので、安定期なら矯正可、産後であれば6か月間のケアをして下さい。 ②仙腸関節の歪みは脚組みや横座りで起こりやすくなります。右足を上にする脚組をしてしまった、右側に足を放り出す横座りをしてしまったという場合は、30秒ほど逆の姿勢をして下さい。 この二つは歪みを整えるというよりは、痛みが出た時の応急対策になります。わからないことがあればLINEで友達追加していただければ、さらに詳しく説明させていただきます。 …
骨を強くする運動
女性は男性よりも骨がもろくなりやすいという事をご存じですか? 女性は産後の骨粗しょう症、ホルモンの減少などがあります。また、閉経すると骨量が減少して軟骨の減り方は男性の三倍になります。 骨量というのは30代がピークで、40代以降は誰でも減少していきますが、今、問題になっているのは、女性だけでなく、年齢に関係なく起こるといわれる骨粗しょう症です。 それは運動不足が原因と言われてます! この背景には、コロナ渦での自粛などが影響していると考えられますが、期間が長かったせいか、いまだに完全回復には至っていないためです。 今回は、運動不足による骨粗しょう症の予防に役立つ『骨を強くする運動』をお伝えします。 運動といっても難しいものではなく、誰もがやったことのある、ウォーキング、ジョギング、縄跳びなどです。縄跳びがない、あるいはスペースがない場合は、関節に刺激を与えればいいので、その場飛びでも十分です。また、ジムに通っているのであれば筋トレでも大丈夫です。 但し、骨を強くするには、運動だけでは不十分でカルシウムとビタミンDが必要です。ビタミンDは日光を浴びることで皮膚に生成されますが、若い人を中心に日焼けをしたくない人が増えているため、ビタミンD不足になっている人が増えているのです。本来は1日10~20分は日光を浴びたほうがいいのですが、今年の猛暑みたいなのが、今後も続くようになると、屋内運動が主になることも考えられます。 その場合は、日光でビタミンDを摂ることが難しくなるため、サプリを利用するとよいでしょう。 …
有酸素運動と無酸素運動、痩せるのはどちらか?
筋肉には血液循環を促すポンプ作用がある。収縮状態が悪くなるとポンプ作用が働かなくなり血液循環が滞り代謝も悪化します。 血液循環と代謝を改善するにはストレッチや筋力トレーニングが適しています。ストレッチは関節可動域を広げ、普段使わない筋肉の活性化に繋がります。一人でモチベーションが続かない人はジムに通うのもいいでしょう。 運動には遅筋を使う有酸素運動と、速筋を使う無酸素運動があります。 有酸素運動とはウォーキング、ジョギング、エアロビクスなどがあり、循環機能を高めてコレステロール値を下げる効果があります。また、有酸素運動は運動中の脂肪を燃やす効果は高いため、痩せるイメージがありますが筋肉を増やすことが出来ません。 無酸素運動は筋力トレーニングや瞬発系の運動で、血液循環を促して血管を発達させる効果があります。そして、筋肉量が増えるため寝ている間のエネルギー消費量も増えます。そのため、痩身目的やボディーメイクを目指す人は無酸素運動のが効率がよくなるのです。 …