骨格ケアセンターの渡邊英司です。
上腕骨外側上顆炎は、手首や肘を酷使するスポーツなどで発症しやすい疼痛です。これはテニスのバックハンドで発症しやすい事から、テニス肘とも言われてます。
※画像矢印の出っ張った骨の部位が上腕骨外側上顆
疼痛の原因は手首背屈時の前腕伸筋の緊張などで起こります。
テニスを例にすると、バックハンドでボールを打ち返す時には、前腕伸筋に強い負荷がかかるため上腕骨外側上顆に肘痛が現れます。しかし、テニス肘はテニスをしない人でも同じような条件が揃えば発症する事があります。
数か月か前になりますが、右肘の痛みで整形外科に行ったら、テニスをしないのにテニス肘っていわれたといって来た人がいます。その人は事務仕事なので、肘を酷使することはなく、一日中パソコンや電卓だけと言ってました。
しかし、このパソコンや電卓くらいが肘痛の原因になる事があるのです。キーボードや電卓を打つ姿勢は肘が屈曲したまま硬くなり、さらに手首の背屈で前腕伸筋が緊張します。前腕伸筋が緊張すると、橈骨の動きが悪くなり、前腕の回内回外運動が妨げられます。こういった悪条件が揃うと肘の負担が増えてしまうのです。
私の経験だと、パソコンや電卓などで前腕伸筋が緊張したくらいならストレッチや部分的な調整で改善する事もなくはありませんが、実際にテニスをする人がテニス肘を発症した場合は、肘だけでなく体幹の動きに問題が起きている事が大半なので、ストレッチや部位調整では効果は限定的です。そのため、本気で改善されたい方は自身の体のどこに負担がかかっているかを知ることが大切なのです。