一生のうち、誰もが一度は経験するのが腰痛です!
腰痛と言っても、軽いものから、その場で動けなくなるものまで様々です。
これらの違いは、腰痛の種類が一つではないからです。
腰痛の見分け方は、前に曲げた時に痛いか、後に反らした時に痛いかなどで分別しますが、専門的な話になってしまうので、ここでは腰痛全般での対策をお伝えします。
腰痛対策の基本は予防です。予防で重要なのは、腰に負担をかけない事です。
腰への負担は、日常姿勢が大きく関係するので、まずは、正しい姿勢を覚えましょう。
正しい立位姿勢は、真横から見た時に、耳、肩、股関節側面、膝側面、外踝が縦に揃う立ち方です。その立ち方を意識しながら、壁の前に立ち接触している箇所を覚えておきます。そして、立ち方を記憶させるために、毎日壁の前に立つようにします。
歪みが出ているかを確かめたい時は、壁の少し間に立ち、少しずつ後ろに下がって、最初に壁に接触する位置が、正しい立ち方の時と違っていないかを目安にすると良いです。
座位は、椅子に座る時に、腰と膝が直角に曲がるようにします。この時、足裏全体が床に付く高さの椅子が理想です。
実は腰痛の大半は座位姿勢が原因になっています。
座位姿勢は立位姿勢よりも、接地面が広く、楽な姿勢をとりやすいために、背中が丸まりやすいからです。事務仕事などで、長く座る時は、少なくとも30分に1回は立つようにして、背筋を伸ばすようにしましょう。また、ジッとしている姿勢は筋肉や関節が固まりやすくなるので、足組をするなら交互に組み替えるなどして下さい。
最後に、寝姿勢ですが、出来れば仰向けが望ましいのですが、既に腰痛が出ている時は、横向きに寝て、背中と膝を軽く曲げると痛みが緩和されます。しかし、腰痛がない時は、横向きで寝る事で、下になる側の肩が内側に入り込んで巻き肩の歪みを形成してしまうので注意が必要です。
布団の硬さは、柔らかすぎると、骨格が歪みやすいので、少し硬めのが腰痛予防になります。
朝、目が覚めた時に、いきなり起き上がると、ぎっくり腰になる人もいますので、寝ている間に硬くなった筋肉や関節を少し動かしてから起きるようにしましょう。
日中、活動している時など、荷物やバッグを持つ時は、交互に持ち替えたり、重いものを地面から持ち上げる時は、荷物との距離が空くと、前屈み姿勢になり、腰の負担が大きくなるので、出来るだけ荷物との距離が空かないようにしましょう。
腰痛は姿勢だけでなく水分不足も大敵です。突発的に起きる、急性腰痛のぎっくり腰は、その大半が筋膜の損傷です。筋膜は、全身の筋肉の上を包み込むように覆っている、伸縮性のある薄い膜です。不良姿勢や水分不足などが起きると、筋肉の収縮が悪くなると同時に、筋膜がよじれたり癒着して裂けてしまう事があるのです。
傷ついた筋膜は、処置が良ければ1週間程で修復しますが、応急処置を間違えると、さらに悪化して、2週間、場合によっては、1か月たっても違和感が残る事があります。
予防に勝る治療なし!この言葉を忘れないようにして腰痛から身を守りましょう!!