骨格ケアセンターの渡邊英司です。
女性が妊娠すると、ホルモンの影響で靭帯が緩んで骨盤が開きやすくなります。
その間に、お腹の中では胎児の成長にあわせて、母体に姿勢変化が起こります。
妊娠中期は、お腹が膨らみ始めて、重心が前方に偏るため、立位でのバランス維持で骨盤が後傾します。
後期は、さらにお腹が大きくなり、腰椎の前弯が強くなると同時に、後傾していた骨盤は前傾に変化して、胸椎の後弯も強くなります。
この変化は地球の重力に対してバランスを維持するために起こります。
妊娠前の姿勢と比較した場合
妊娠中期⇒骨盤が後傾して腰椎の弯曲が少なくなる(平背・丸まり腰)
妊娠後期⇒骨盤が前傾して腰椎前弯と胸椎後弯が強くなる(猫背・反り腰)
妊婦さんが腰痛を発症する確率は全体の50%以上いるのは、こういった姿勢変化が関係しています。
腰痛を発症した場合は、簡単なストレッチで痛みを緩和させるか、施術の場合は、安定期の身体を動かしても良い時期だけになります。
母体が腰痛などで心理的不安を持ち続ける事は、胎児にも影響するので、妊娠初期から正しい知識をもって予防していく事が大切です。
産後の骨盤矯正をするタイミングは、緩んだ靭帯が元に戻る半年程とされています。
最初の矯正は1ヵ月検診を受けて健康状態を確認してからのが良いでしょう。
産後の体型が元に戻らないという方は、妊娠中の姿勢変化が大きく関わっている事があります。
妊娠中から産後にかけては運動量の減少で、筋力低下が起こり、脂肪がつきやすくなるからです。体型を戻すには、産後1ヵ月後を目安にインナーマッスルを鍛える運動を始めると良いでしょう。