肩関節の障害では、中年以降に発症する四十肩や五十肩が有名です。発症すると完治には、平均一年はかかるので、その間に他の関節への二次障害が起きやすくなります。

例えば、肩関節は鎖骨と肩甲骨が連動して動きます。この連動が妨げられる事で胸椎の動きも悪くなります。胸椎は体を回旋させる動きに重要な関節でもあり、胸椎の動きが悪くなると、回旋に関わる仙腸関節(骨盤)の動きも悪くなります。仙腸関節は、もともと2ミリほどしか動かない関節のため、硬くなりやすいものですが、その僅かが動かなくなると、体幹をうまく使えなくなります。

特に野球、テニス、ゴルフといったバットやクラブなどを振るスポーツは一気にパフォーマンスが低下して、様々な不調が現れます。また、肩の可動制限で腕が上がりずらくなると、腕を上げる動作時には腰を反らす形になるため、腰を痛めることに繋がります。これは、ほんの一例にすぎず、職業やスポーツなどでは思いもしない不調が出る事もあるのです。また、肩と遠く離れた箇所に現れる不調だと、それが肩のせいとは気づかないため、改善を遅らせ慢性症状に繋がる事もあります。


これらを回避するには、改善の先延ばしをしないで、都度改善に努める事が重要なのです!