骨格ケアセンターの渡邊英司です。
肩関節不安定症は通称ルーズショルダーともいい、肩関節が緩く外れやすい状態の事をいいます。
ルーズショルダーは生まれつき肩関節の緩い人や、スポーツなどで肩関節可動域が広がり過ぎてなる事もあります。
例えば、スポーツだと肩を酷使する野球に多い症状ですが、特に成長途中の小学生だと筋肉が少ない分、肩関節が緩みやすくなります。
肩関節に負荷がかかると、肩の安定に関与する組織が機能低下するため、肩の不安定感や亜脱臼を繰り返します。
痛みが出ると、通常は整形外科に通うと思いますが、対処的には痛みが出たら休ませるしかないと言われます。しかし、それだといつまでも同じ事の繰り返しです。
私も何人もルーズショルダーの方を見てきましたが、その大半は体の回旋動作に制限が起きていました。回旋動作制限があると、投球が手投げになるため、肩関節の可動域が広がり過ぎてしまいます。
それだと、筋力トレーニングで肩周囲を強靭にするのが困難になるのです。また、手投げは肩周囲の筋使用料を増やし、体幹に位置する肩甲胸郭関節が硬くなります。
肩甲胸郭関節が硬くなると肩関節の負担が増えるため、投球時の外力に対する緩衝機能が落ちてしまうのです。
これらを防ぐには、肩甲胸郭関節のアライメント調整はもちろんですが、回旋動作に関わる仙腸関節と胸椎の可動性を調整する事が重要なのです。