骨格ケアせんアーの渡邊英司です。
楽な姿勢だからと背中を丸めたままにしていると、気づかない間には猫背になってしまいます。
猫背の姿勢を続けると、脊柱起立筋が伸びて、肩が内側に巻き込んでしまいます。
肩が巻き込むと、鎖骨や周辺組織の動きが悪くなるため、大胸筋や僧帽筋が硬くなります。
そこで起こり得る症状は、後屈動作が制限されてしまうために、首や腰を反らした時の痛みや、上腕部の痛みが出る事もあります。
首や腰を反らすと痛みが現れる疾患の1つに、脊柱管狭窄症がありますが、その大半の人が、肩が内巻きに入り込んでいます。
脊柱管狭窄症も、いきなり発症するのではなく、猫背が発症の原因になる事もあるのです。
例えば、首を左右に回旋して下さい。
右に向きづらければ左の鎖骨が下がっている事が考えられます。
鎖骨をそのままに首を動かしていれば、痛みの出る方向には過度な負担がかかり続ける事になるのです。
肩の巻き込みを修正するには、大胸筋群のストレッチや鎖骨、上腕関節のモビライゼーションだけでなく、脊椎の動きを正常にしたうえで、起立筋群の筋力低下を改善しなければいけません。
これらは一朝一夕で出来る事ではないため、年齢を重ねるほどに困難になります。
また、背中が丸くなるものでも、高齢者に多い円背があります。
呼び名の違いだけで、同じものとして扱われる事もありますが、背筋を伸ばして伸びるものは猫背。
骨粗しょう症などの圧迫骨折で変形を伴っているものが円背です。
これらは、同じようには改善しません。
円背には変形が伴っているからです。
しかし、痛みを緩和する目的であれば、弾力不足を解消すれば楽になるのです。