骨格ケアセンターの渡邊英司です。


ここ数年、マラソンが人気ですが、ランナーに多い障害の一つに足底腱膜炎があります。

足底腱膜炎は、足裏の筋膜に炎症が起きて痛みを発症する病気で、足底筋膜炎とも言います。

足には縦のアーチが二つと、横のアーチが一つあり、この形状を張るようにして支えているのが筋膜です。


この筋膜は丈夫には出来てますが、加齢による劣化やランニングなどによる過剰な使い過ぎが、発症の原因になる事があります。また、この症状は、偏平足の人に多くいます。

偏平足の人は、足関節が背屈ぎみに歪んでいるため、アーチが潰れて足底筋膜が伸ばされた状態になります。

その状態で走ると、繰り返し負荷がかかるため、炎症や、僅かな断裂が起こるのです。


予防には、運動量を減らしたり、靴のクッション性を高めるのが一般的ですが、これは十分とは言えません。

仮に、原因が足部のアーチとしても、地面の衝撃を吸収しているのは、足のアーチばかりではないからです。

骨盤や膝、股関節も衝撃吸収の役目にはかかせないものだし、脊椎も同様です。


個人的な印象としては、足底腱膜炎を発症している人の多くに、背中の張りがみられ、脊椎の硬さも目立ちます。

体幹の動きは四肢関節に影響するため、さらに負担を増やしていると考えられます。

これらの事から、部分的な箇所だけ改善しても、効果は限定的なのです。