骨格ケアセンターの渡邊英司です。


今回は首痛の原因となる、頸椎ヘルニアと、頚椎症について。頚椎ヘルニアは加齢でなるものと外部の衝撃を受けてなるものがあります。
頸椎の老化は、20代から始まる為、発症は40代が多いようです。椎間板は老化すると水分が減り弾力がなくなります。弾力がなくなると衝撃耐性が弱くなり発症原因になるのです。


外的要因で起きるヘルニアは、ムチウチ症がきっかけになる事があります。頸椎ヘルニアによる症状は、首を後ろや横に倒した時に、神経根が刺激されて、腕に痛みや痺れが現れます。ヘルニアが飛び出る方向で、圧迫される神経が異なり、真後ろなら脊髄が圧迫されて、両手足がしびれる為、歩行に障害が出ます。


外側に飛び出した場合は、片側に症状が出ます。また、神経根と脊髄の両方が圧迫された場合と、神経根だけが圧迫された場合で、痺れる箇所や症状の程度が異なります。頸椎5番と6番の間にある、第6頸神経が圧迫された場合は、前腕から親指にかけてのしびれが現れます。


頸椎症も症状や発症の仕方がヘルニアと似ているため、症状がある場合は整形外科でX線やMRIで調べる事が出来ます。


頸椎ヘルニアや頸椎症と診断されると、原則は保存療法です。保存療法には牽引やカラー装着による固定、温熱療法、マッサージ等がありますが、早期の段階なら手術に至らず軽快します。しかし、保存療法が有効な場合とそうでない場合があります。


例えば、器具による牽引は首全体を引っぱります。しかし、癒着した箇所は硬くなっているため、全体的に牽引すると、何でもない箇所が引き伸ばされてしまう事が多いのです。また、カラーを長期装着しなければならないケースは、注意しなければいけない事があります。


一つは首の筋力低下が起きて、症状の悪化に繋がる事があります。もう一つは、カラーを手放せなくなる事です。どちらも、筋力低下に繋がる事ですが、重い頭を支える首の筋力低下が起きると、回復するまで首や肩の凝りに苦しめられます。そうならないためにも、早期改善に心掛ける必要があるのです。