季節は春になりましたが、季節の変わり目は寒暖差が激しく、まだまだ寒い日が続いています。 この急激な気温変化は、筋肉の緊張に繋がる他、血流の低下が起こるため、腰痛などが起きやすくなります。これは、血管が収縮することで、筋肉や周辺組織に栄養が運ばれにくくなり痛みの原因物質が出てくるからです。特に、自律神経の乱れやすい方は腰痛以外にも様々な症状が出やすくなります。 筋肉が硬くなると同時に、関節可動域が狭くなると、歪みを助長して姿勢変化が起こります。 この姿勢変化は、痛みから守るための無意識の動作ですが、不自然な姿勢をとってしまうため、体の至る所に負担がかけていきます。 不自然な姿勢が長期間(60日以上)続くと、筋肉や関節は拘縮していき、さらに時間が経過すると、元の状態には戻らなくなることもあるのです。 寒暖差不調の予防は栄養バランス、生活リズムの改善、適度な運動です。 これらはどれも重要ですが、やりたいけど出来ないと言われるのが、適度な運動です。その理由の一つとしては、不調で体が動かせないというものがあります。 筋肉や関節の拘縮を防ぐのは動くこと! 動けなければ、他動的に動かして下さい! 動かすことで硬まることを防ぎ、二次障害のリスクが激減します。将来的な健康破綻のトップには動きたくても動けないことがあります。自分で運動が出来ないのであれば、他動的に動かして関節可動域を減らさないことが重要なのです。 …
無関係でいられない体の歪み!
体は誰でも歪んでしまいます。これは筋肉や関節の構造など、解剖学的にもあきらかです。そもそも、人が動物と違うのは、二本足で歩くこと。 四つ足歩行では背骨が地面に対して平行ですが、二足歩行歩だと縦になります。また、歩いたり走る時は、一歩ずつ踏み出す必要があり、片足での着地の衝撃が大きくなります。そのため、地面の衝撃から脳を守るために出来たのが、足裏のアーチ構造や背骨のS字カーブ、椎間板といった衝撃を吸収する機能なのです。 これらの衝撃吸収機能が常に正常であればいいのですが、活動することで、筋力差が生じたり、動かな過ぎで固まるため、筋力の発達と低下によるアンバランスが起きてしまうのです。こういったアンバランスは個人差があるので、一概に、これくらいで歪みますという基準はありませんが、早く歪んでしまう人は、姿勢が悪いということだけは間違いありません。また、歪みの原因となる関節や筋肉は、動かさなければ60日で拘縮するとされています。 拘縮の予防は動かす事! 要するに運動をすることです。もし、運動が苦手であったり、出来ない人は、60日を超えない期間に歪みを整えておくとよいでしょう。 …
こむら返りが起きる原因
就寝中に背伸びをしたら、腓腹筋(ふくらはぎ)や足の指がつったりしないしょうか? これは『こむら返り』といって筋肉の痙攣ですが、ふくらはぎ以外の部位でも起こりうる症状です。 こむら返りが頻繁に起きる場合は、脱水などで筋肉の収縮状態が悪くなっていることが考えられます。脱水の原因でありがちなのは、アルコールやカフェインの摂り過ぎです。 アルコールは少量であれば細胞の活性化になり、血液循環も良くなりますが、摂り過ぎると利尿作用の影響で体内の水分が失われていきます。これは、コーヒーや緑茶なども同様です。 例えば、ビール1リットル飲むと、利尿作用で1.2リットルになるため、体内の水分はマイナス200ccになります。また、アルコールを分解するのに、体内の水分が使われて、電解質も失われていきます。 こむら返りの予防は、こまめな水分摂取と、筋肉が硬くならないように、ストレッチなどの適度な運動が必要です。 こむら返りの原因は、脱水以外にも以下のものがあります。 坐骨神経痛を併発する腰痛、糖尿病、下肢静脈瘤、動脈疾患、姿勢が悪い、妊娠中、運動不足で体が硬くなっている、足の冷え他。 こむら返りの対処法として、ふくらはぎがつった時はアキレス腱を伸ばすようにして、脛がつった時は足首を伸展するようにします。そして、普段から水分をしっかり摂取して、ストレッチをしましょう。 …
身体が硬いと損をする!
体の柔軟性は生まれつき柔らかい人もいれば、生活習慣や運動習慣で異なります。しかし、前に出来たことが出来なくなったら要注意! 若くても運動不足になると体は硬くなりますが、歳をとると、体内の水分量が減少して、血管、皮膚、筋肉、関節などの老化も進んでいくため、若い時のようには戻らなくなります。 体が硬くなると、歳だから仕方ないとされがちですが、仕方ないで済ませていると、取り返しのつかない健康被害に繋がることもあるのです。体の硬さは筋肉や関節の拘縮が関係しているため、放置すればするほど固くなるのです。 拘縮には先天性と後天性があり、一般的な拘縮は後天性拘縮といって、病気や怪我で安静状態が続いたり、関節の炎症や加齢で起こります。 例えば、入院で安静にしていた、痛みで動かせない、長時間の座り仕事で股関節が屈曲した姿勢が続くと、60日ほどで拘縮していきます。(左図は拘縮が進んで軟骨が擦り減った状態) 拘縮の予防には『体を動かす』ことです! 体は使わなければ筋収縮が行われないため、関節の拘縮を誘発します。学生時代は体育や部活で体を動かす機会が多くても、社会人になると運動習慣が減り、日常動作程度しか体を動かさなくない人が増えていきます。 拘縮が進むと戻りが悪くなり、軟骨の摩耗を早めます。また、本来の動きを10とし、拘縮が起こると8迄しか戻らなくなったり、さらに硬くなると6迄となり、徐々に可動域が狭くなっていきます。そうして、腰痛、肩こり、疲れやすさ、姿勢の悪化、変形といった様々な不調に繋がっていくのです。 拘縮するとされる60日は、あくまでも平均的な期間ですが、普段から自分でストレッチや運動のできない人は、その日数を超えない範囲で、体のメンテナンスを実行することで全身の関節を動かす事が可能となります。 …
運動で免疫力を高める
年末になりインフルエンザ、コロナ、マイコプラズマが流行しています。感染症が流行る理由は湿度と気温の低下だけでなく免疫力の低下もあります。免疫力は気分で上下動するので、ポジティブな気持ちでいることも大切ですし、栄養不足、睡眠不足、運動不足といった生活習慣の乱れがないようにすることが重要です。 予防としては、バランスのよい食事と規則正しい時間に寝るようにしましょう。そして、運動不足が1週間も続くと免疫が下がるので、出来るだけ体を動かすように心がけましょう。 例えば、毎日60分程度のウォーキングをしたり、週2回は筋トレをする。ウォーキングが出来ない場合は、ストレッチをしたり、近所に出かける時は車を使わず歩くようにする、エレベーターを使わないで階段を使うといったことだけでも効果があります。また、ジムに行けないとか、自宅にトレーニング器具がなければ、エア縄跳びでも全身運動になりますし、ジャンプで関節に刺激を与えることで骨が鍛えられます。 免疫力を高めるのに息切れするほどの運動は必要ないので、初めから無理をしないことです。逆に、息が切れる激しい運動は免疫機能を下げてしまい感染症に罹患するリスクが高まることも忘れてはいけません。 そもそも免疫機能はどういう働きをしているのか? 免疫機能とはウイルスの侵入を防ぐ役目です。最初の段階では外部からウイルスが侵入するのを、皮膚や粘膜が防御しますが、体内に入ってしまった時は自然免疫が防御します。それでも防御しきれない時は獲得免疫が防ぐといった3段階構造です。しかし、免疫力は体温が36.5~37.1度で正常に働くため、36度以下になると免疫機能が低下してしまいます。 ここ最近は、35度台の人が増えていますが、低体温の原因は筋肉量の減少です。物が便利になれば、それだけ体を動かす習慣も減ってしまうので、これからは積極的に運動をしていくべき時代なのかも知れません。 …
姿勢がトレーニングに与える影響
トレーニングを始めるにあたり、最初にやるべきことは姿勢を正すことです! 現代人の多くは正しい姿勢を維持する筋力がなくなっているといわれてます。姿勢が維持できなくなるとカラダが歪んで正しい姿勢でのトレーニングが難しくなり、背骨にかかる負担も大きくなります。 本来であれば、筋力トレーニングには筋力左右差を整えたり、日常動作で使われていない休眠中の筋肉を目覚めさせる効果があります。しかし、実際にはカラダが歪んだ状態でトレーニングをすると、正しいフォームが作れないため、付けたい部位の筋肉が十分に鍛えられないこともあるのです。 イメージ通りに効かせられなければ、理想のスタイルにならなかったり、なったとしても時間がかかり過ぎたり、場合によっては不調でトレーニングに支障が出てしまうこともあります。 こういった事は、かなりの頻度で起きているのですが、途中で脱落していく人を見ても、それが要因の1つとは気づいていないのです。 例えば、トレーニングで腰のくびれを作りたいとします。くびれがなくなってしまう原因は、肋骨と骨盤の間が狭くなることや肥満などがあります。肥満であれば痩せれば、くびれが出ると考える人は多いのではないでしょうか? しかし、肋骨と骨盤の間が狭くなっているケースは体重は関係ありません。その場合、時間をかけて痩せても思っていたほどの結果が出せないことになります。もちろん、本格的にトレーニングをしていれば、普通の人よりも十分すぎる筋肉が付くのですが、歪みのない状態で行うトレーニングと比較すると大きな差が出るのです。 …
筋肉はこうやって成長する
トレーニングを始めるとどれくらいで体は変化してくるのか? 体をデザインするには、無駄な脂肪を落として筋肉を肥大させることです。どこを減らして、どこを残すかはトレーニング開始前に設定しておくことです。トレーニングを始めると、今迄使われていなかった筋肉が目覚めるため、すぐに筋力が付いた感じになりますが、筋肉が太くなるには数週間ほどかかります。 体のデザインは食事が重要なので、必要な栄養分を摂りつつ、カロリーオーバーしている人は、基礎代謝に合わせてカロリー制限をしていかないと、筋肉がついても脂肪が落ちません。(注:基礎代謝以下にしない) 食事制限とトレーニングが両立できるようになると、無駄な脂肪が落ちて体が引き締まっていき、1カ月目あたりから筋肉が大きくなるため、体形の変化が感じられます。 2カ月継続した頃には、体にメリハリが出てきます。筋肉の成長過程には段階があるので、体重が変わらなくても、見た目の変化が出てきますので、途中で諦めたり焦らないことです。 これからトレーニングを始める人は、1カ月で何キロ減らすとか、何キロのバーベルを持ち上げるといった目標でいいのでゴールを設定しておくだけでも、モチベーションが違ってきます。 …
休眠中の筋肉を目覚めさせる
運動をしている人が体をフル活用しても70%程の筋肉しか使われていないことが殆どといわれています。これが、運動をしていない人だと、休眠している筋肉が多くなるため、さらに低くなるのです。眠っている筋肉が目覚めるだけで、血液循環が良くなって代謝が上がり痩せやすい体になります。 眠っている筋肉は運動で目覚めさせることが出来ますが、長いこと動かさずにいる筋肉は関節の拘縮を誘発してしまうため、運動だけでは改善が困難になります。筋肉が休眠する理由は主に2つあります。 ①運動不足で筋肉が使われていない。 ②何かしらの原因で関節が固くなっている。 通常、休眠中の筋肉は筋トレなどをすることで目覚めさせることが出来ます。その理由は、筋肉に負荷をかけることで、今迄の筋肉で足りない分を休眠中の筋肉が補うからです。しかし、関節が拘縮していると可動域が狭くなっているため範囲が制限されてしまうのです。この状態で無理な負荷をかけると関節や筋腱を痛めてしまうため、関節の動きを改善した後でトレーニングを始めるのが安全で確実な方法になります。 ※関節へのアプローチはどこでも出来るものではなく、専門的な知識と技術が必要です。トレーニングができない方や、トレーニングをしても改善している感じがない方はない場合はご相談ください。 …
週2回の筋トレでカラダは変わる
筋トレは毎日行わなくても、何歳から始めても効果が得られます。 運動を始めたいと思うだけだと、いつまで経っても始めないで年をとっていくだけです。運動不足解消、健康面の不安解消、痩身、ボディーメイクなど、目的を決めれば、やるべきことが見えてきます。 筋肉を付けるには、どのくらい筋肉を付けたいかで、頻度や強度が違ってくる。そして、超回復というサイクルに合わせることが大切です。普通の目的であれば、毎日、トレーニングをする必要もないし、長い時間する必要もありません。1~2日おきにやるだけでも『カラダは変わる』のです。 しかし、毎日、鍛えたい人もいると思います。その場合は同じ筋肉を鍛えないように、種目を減らしてセット数を増やせば大丈夫です。 次に頻度と回数ですが、同じ部位が毎日できるようだと強度が足りず、逆に疲労が抜けなくてモチベーションが下がるようならオーバートレーニングの可能性があります。 一般的なトレーニングは中2日空けるくらいを目安にしますが、個人差もあるので、わからない場合は筋肉痛がおさまったらやる感じでもいいと思います。 ①超回復とは、トレーニングで疲労した筋肉をトレーニング前よりも回復させた状態で、次のトレーニングが出来るようにすることです。このサイクルを使うと右肩上がりに筋肉が成長していきます。 ②オーバートレーニングはトレーニングでの疲労が抜けきらない状態でトレーニングを続けることで起こります。症状には、カラダが重く感じたり、手足のしびれ、パフォーマンスが低下して慢性疲労の原因にもなります。部活動の学生に多いので気を付けましょう。また、長引くと肉体面だけではなく精神面にも影響が出ることがあります。 次に、週2回を前提にした場合、痩せる目的の人はリバウンドに気を付けましょう。間違った方法で多いのは、早く痩せようとして過度な食事制限をしてしまうことです。急激に体重を落とすと、体の防御反応が起きて、餓死しないように脂肪を残して筋肉を減らしてしまいます。 筋肉が減ると基礎代謝が落ちて、かえって痩せにくい体になってしまいます。ボディーメイクは筋肉で作るので、筋肉を減らすと目標が達成できなくなることを知ってください。 簡単な基礎代謝計算は、現在の体重×30を目安にします。60㌔の人だと1日1800カロリーなので、それよりもプラス200カロリー多い位にして運動をすると痩せることが出来ます。特に運動をしていなかった人は筋肉が増えれば、寝ている時間も脂肪を燃焼させてくれるのでなおさらです。(※正確な基礎代謝は年齢、身長、体重で異なります) 運動にも種類がありますが、大きく分けると有酸素運動か無酸素運動です。有酸素運動はコレステロール値を下げたり、運動中のカロリー消費量が高いので痩せるイメージがありますが、有酸素運動は筋肉が付きにくいため、結果的には無酸素運動の筋トレのが痩せるカラダ作りには適しています。しかし、本格的に痩せたいのであれば、筋トレの後に有酸素運動を取入れるのがベストです。また、体力が付いてきたら、無酸素運動と有酸素運動を融合したヒートトレーニングを取入れると即効性が高くなり、達成感もあるはずです。 当院では、パーソナルトレーニングを行っています。不調で運動のできない人が元気に復活できる機能改善ストレッチとトレーニングがありますので、目的に合わせて出来ますので、興味がありましたら、お気軽にご相談ください。 …
仙腸関節障害の連鎖障害
腰痛には、いくつかの疾患があり、原因の特定できないものは全体の85%もあるのです。その中の1つに仙腸関節障害というものがあります。 仙腸関節は、仙骨と腸骨を繋ぐ関節で、もともと可動域が少ないため、硬くなりやすい関節です。 仙腸関節障害を発症する要因は、妊娠中の骨盤の歪みや炎症、脚組や尻もちで起きることもあります。また、腰痛が出ないケースでも、他の二次障害に繋がることがあります。 例えば、人類の大半は右利きなので軸足の左腸骨が前傾しやすくなります。片側だけが前傾したり、後傾すると脚長差が出るため、左右の片方に腰痛や股関節痛が出ることがあります。また、股関節と膝関節は二関節筋で繋がっているため、大腿筋や腸脛靭帯が硬くなって膝の障害も出やすくなります。 どの関節にも言えることですが、体の土台となる骨盤(仙腸関節)に障害は、腰椎や股関節にダイレクトに影響します。多くの人は腰痛を発症しても、どんな腰痛かわからないと思うので、次の異変を感じた時に試して下さい。 ①妊娠中に起きる腰痛の多くはホルモンの影響で緩んだ靭帯による歪みなので、安定期なら矯正可、産後であれば6か月間のケアをして下さい。 ②仙腸関節の歪みは脚組みや横座りで起こりやすくなります。右足を上にする脚組をしてしまった、右側に足を放り出す横座りをしてしまったという場合は、30秒ほど逆の姿勢をして下さい。 この二つは歪みを整えるというよりは、痛みが出た時の応急対策になります。わからないことがあればLINEで友達追加していただければ、さらに詳しく説明させていただきます。 …