骨格ケアセンターの渡邊英司です。 60代女性、変形性脊柱管狭窄症による腰痛の症例。 腰痛が出たのは10年前で、検査では変形性脊柱管狭窄症と診断されたそうです。 当時は、手術レベルではなかったため、リハビリをしながら経過観察中との事でした。 現在は、それから10年が経過しているので、かなり進行している感じでした。 この女性は、日常でのストレスが強いらしく、首肩の緊張で指先まで力が抜けなくなっています。 身体の状態は、特に胸椎と仙腸関節の動きが悪く、股関節の動きが制限されているため膝関節が不安定になっていました。 膝の検査を勧めた所、変形性膝関節症が発見されました。 胸椎の動きが悪いと、股関節に負担がかかり、股関節の動きが悪いと、膝に負担がかかります。 こういった二次的な障害が連鎖して負担が蓄積して脊柱管狭窄症や、変形性膝関節症を発症したと考えられます。 施術では、仙腸関節と股関節を最後に調整した結果、仙腸関節周囲のしこりが取り除かれ、僅かしか動かせなかった回旋動作が正常範囲まで広がりました。 脊柱管狭窄症は、加齢とともに進行するので、定期的に施術を続けていただいています。 …
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たかが捻挫されど捻挫
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 足をくじいたり、足を踏み外すと言った経験は誰でもあると思います。 そういった時に発症しやすいのが足首の捻挫です。 これは、ゴルフのプレイ中に左足首を捻挫した人の症例です。 足首の捻挫は内反捻挫が圧倒的に多く、外反捻挫は滅多に起きません。 これは、関節の構造的な問題があるからです。 足は、常に体重がかかる部位なので、痛みが三カ月くらい続く事は、珍しくはありませんが、今回は、仕事でゴルフをするので、通常より回復が遅くなっていました。 それどころか、足首の可動性が徐々に狭くなり、フォームも、どんどん崩れてしまったのです。 動作検査をすると、全体的な柔軟性はありますが、全体に対して股関節の硬さが目立ちました。 ゴルフスイングでの回旋動作は、主に股関節と胸椎が行いますが、股関節の動きが悪ければ、胸椎が過剰に動く事になります。 その時、壁になる左足首にも過度なストレスが加わります。 この状態が続けば、二次的に胸椎の動きも悪くなり、代償する腰椎や足首には、さらに負担がかかります。 痛みがとれない理由は、休めない事以外にも、負担のかけながら動いていたためなのです。 改善には、胸椎の機能障害を取り除いて、足首の支持性を高める事が不可欠です。 また、同時に股関節の柔軟性を高めるストレッチを普段からやる事も重要になります。 …
患部に原因が見つからない理由
こんにちは 渡邊英司です。 患部に原因が見つからない理由。 それは、原因が患部以外にあるためです。 転んだり、ぶつけたりすれば、原因はハッキリしていますが、身に覚えのない痛みだと、病院の検査で異常がみつからない事のが多くあります。これは、原因がないのではなく、見つけられないのです。 怪我や炎症などを除くと、痛みの多くは動いた時に現れます。しかし、レントゲン検査は、痛みの出ない静止した状態で写します。原因を探すには、疼痛が現れる動きを再現する必要があります。 人の動きは前後屈、左右側屈、左右回旋の六通りで出来ています。複雑な動きは、それらが複合して可能となります。そのため、それぞれの動きに分ける事で、どの動きが悪いかがわかります。 例えば、前屈動作がいかないのであれば、それに関連する箇所を疑い、機能障害が起きているかを検査します。また、痛みが瞬間的か、持続的かによって、筋肉なのか、関節なのかも推測できます。これらの様々な情報を得る事で、日常での体の使い方から動きの癖がわかるのです。 多くの場合、機能障害が起きている箇所は、自分で動く分には痛みを感じません。これは、痛みを感じるまで動かないからです。その代わり、他動的に動かしたり、押圧すると痛みを感じる事が多くあります。 逆に、機能障害の起きていない箇所は、動きの少ない関節を庇うために、過度な負担がかかります。 それが、関節および、その周辺組織に負担を与えて、痛みを発症するのです。 痛みは患部だけを見ても見つかりません。原因は患部以外にあるからです! …
知らなきゃ損する産後の骨盤矯正
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 今日のお話しは、知らなきゃ損する産後の骨盤矯正です。 骨盤矯正は、もともとあったものなので、妊婦さんに限ったものではありません。 女性が妊娠すると、靭帯が緩んで歪みが出やすくなります。骨盤の歪みは不調が出やすく、育児にも影響します。 緩んだ靭帯が元に戻るには半年程かかるので、その間は、定期的なケアが必要になります。それが産後の骨盤矯正です。 一昔前までは、骨盤は動かないといわれてました。そのため、骨盤矯正は必要ないという施術家がいたのも事実です。 しかし、現在は、骨盤も動く事がわかってきました。さらに、女性の場合は妊娠で靭帯が緩みます。また、妊娠中は胎児の成長に合わせて、姿勢変化が起こります。 体の土台である骨盤が歪めば、それに連動して他も歪みます。その為、産後ケアをしない人は、腰痛や股関節痛などになりやすく、姿勢の崩れで、体型が戻りずらくなるのです。 骨盤の歪みは主に仙腸関節です。 それに連動して、股関節や腰仙関節が歪みます。 股関節は膝関節に連動し、膝関節は腓骨や足関節と連動する。 腰仙関節は、脊椎に影響し、脊椎は四肢関節に影響する。 人の体は、こういった繋がりで連動しているのです。 骨盤が歪まないとされていた時代と、今では考え方が違います。従来の矯正で構わないという選択肢を選ぶのも自由です。 しかし、より持続性を求め、姿勢を正したければ、条件に見合った方法を選択するのがベストかも知れません。 …
身体が柔軟だから良いとは限らない!
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 身体は硬いよりも柔らかい方が良い! 身体が柔軟だと、腰痛や肩こりにもならない。 スポーツも上達する。 一昔前迄は多くの方がそう思ってました。 身体が柔軟な人は関節可動域が広い事になりますが、関節可動域は広ければ良いわけではありません。 関節可動範囲を超えてしまうと、靭帯や周辺組織が無理矢理のばされた状態になり、損傷する危険性もあるのです。 通常であれば、最大可動域を超える前に、筋肉が収縮する機能が働きますが、人の体は千差万別です。 生まれつき、関節が緩い人だと、筋肉の収縮力が弱いためく、ダイナミックな動作をした時に最大可動域を超えてしまう事があります。 例えば、誰もがやった事のある、股割ストレッチにしても、多くの人は股関節を重点的に伸ばそうとします。 これは、股関節痛の原因の一つなのです。 強引なストレッチで、関節唇や靭帯を損傷するケースは少なくありません。 これらを防ぐには、部分的なストレッチではなく、全体的に少しづつ伸ばす事が大切なのです。 …
首の不調が下肢に与える影響
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 今回は、かなり重度の二次障害の症例です。 その症状とは、膝の曲げ伸ばしが出来ず、痛みで正座もしゃがむ事も不可能というものでした。 病院でMRIとレントゲンも撮り、その結果は、看側でないほうに変形性膝関節症が認められ、看側は異常なしとの事でした。 そのため、病院の診断は神経痛と言われたそうです。過去には腰痛があり、レントゲンでは、腰椎3、4、5番の変形が確認されているとの事でした。 しかし、今回は、腰痛は一切出ていませんでした。私が不思議に思ったのは、看側の脚は異常がないと言われている事です。 私の目には、両足とも変形しているようにみえた事です。 検査で異常がないという事なので、そのまま施術を続けましたが、首が異常に硬くて、腰仙関節に影響している事がわかりました。 首と腰には相関関係があるので、首の不具合が腰に出る事はよくある事です。 例えば、膝が悪ければ、連動する股関節という感じですが、首が下肢に大きな影響を与えているケースは始めてでした。 こういうケースは滅多にないですが、首が腰に、腰が股関節に影響して、股関節から膝にという事なのでしょう。 要するに、二次障害が連鎖した結果なのだと思います。 ここまで、連鎖する事があるという事です。 …
首痛が原因の腰痛
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 今日は、自分自身の事も含めてのお話しです。 私は若い時に、オートバイ事故で、重度のムチウチを経験しています。 その時の後遺症が歳と共に、頻繁に現れるようになってきました。 そして、数年前に腰痛を発症しました。不思議な事に、自分の不調に対しては何もしようとしなかったのです。 そして、ある時、腰痛で来られた方がいました。 検査をすると、腰仙関節の引っかかりがありました。 普段から、横座りをするとの事だったので、それが原因と思いましたが、上部頚椎の調整後に、腰仙関節の引っ掛かりがとれたのです。 自分もそうかと思い、検査をすると、腰仙関節の引っかかりが起きていました。 首と腰は相関する事は知っていても、腰仙関節のズレが、首の調整で改善する事は、初めての発見でした。 腰仙関節のズレがある数人に試したところ、首に不調のない人には殆ど当てはまりませんでした。 私の考えでは、首が原因の腰仙関節のズレであれば、首の調整で改善し、首に問題がなければ、腰仙関節を動かさなければいけないという事です。 それを知るには、一部位ではなく、全体を見なければいけない事を、あらためて感じました。 …
怪我の新常識
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 怪我をすれば、冷却、固定、安静、挙上。 これが、処置の基本でした。 ところが、ここ数年の間に、その常識が覆されました。 今は、発症直後の処置は同じですが、三日程で炎症がおさまっていれば、冷湿布から温湿布に変えるところもあります。 また、怪我が治るまでの安静は筋力低下をまねき、かえって悪化させてしまう事のが多い事もわかったようです。 怪我をしている箇所の動かし過ぎはよくありませんが、患部以外は固まらないようにする事が重要なのです。怪我が治っても消えない痛み。今からでも遅くはありません。 関節機能を回復させてみませんか。 …
腰椎すべり症
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 脊椎(背骨)は、頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個と仙椎、尾椎の合計26個の骨で出来ています。 これらの椎骨は、体を動かしても、簡単にはズレないように、靭帯などで守られていますが、何かしらの要因で、腰椎を支える力が不十分でズレてしまう事を腰椎すべり症といいます。 症状としては、同じ姿勢での腰痛、腰を反らした時の腰痛、下肢痛、歩行時の痛み等があります。 腰椎すべり症には、3つのタイプがあり、先天性すべり症、分離すべり症、変性すべり症に分けられます。 先天性すべり症は、生まれつき関節突起に問題があるものです。 分離すべり症は、成長期のスポーツ活動などで、疲労骨折で分離症になる事があります。上下の関節突起が支えを失ってズレてしまいます。 変性すべり症は、高齢者に多く、加齢による軟骨の片減りなどで変形したり、骨粗しょう症などで体重が支えられなくなって発症する事があります。 また、何度も繰り返していると発症しやすい動作があります。 それは、腰を反らす動作です! 特に、重たい物を持ち上げる動作は、腰を反らしながら腰に負荷をかけるので、仕事やスポーツなどで、同じ動作を繰り返す人は注意が必要です。 すべり症と診断をされた方でも、腰を反らす動作の妨げとなる箇所に動きを付けてあげる事で、腰の負担が軽減します。 また、今、出ている痛みが、必ずしも、すべり症が原因とも限りません。辛い症状で悩んでいる方は、一度、施術を受けてみて下さい。 …
腰椎分離症
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 スポーツをする成長期の子供に多い腰痛の一つに腰椎分離症というのがあります。 腰椎分離症とは、腰椎の椎間関節の疲労骨折です。 これには、先天性と後天性があります。 分離症の大半は後天性で、13歳前後の成長期のスポーツ活動でのオーバートレーニングで発症するケースと、腰にかかり続けていた負担が、加齢で、腰椎が脆くなった時に発症するケースがあります。 これらと比較すると、生まれつき腰が弱くて発症する先天性はごく一部でしかありません。 症状としては、長時間の同じ姿勢での腰痛、立ち座り時の痛み、腰を反らせた時の痛み、お尻の痛み、大腿外側痛などがあります。 放置していると、悪化すると腰椎すべり症に移行する事もあります。また、分離症でも、現役でスポーツ活動を続けている例も数多くありますので、腰椎分離症でスポーツ活動を諦めている方は、関節可動域調整を試して下さい。 …