骨格ケアセンターの渡邊英司です。 総務省の統計でみた高齢者(65歳以上)の割合は3461万人。 総人口の27.3%と過去最高になるため、年金支給年齢も引き上げが検討されています。 これが意味するのは、定年後も働かなければいけない人が増えるという事です。 定年後はゆっくり過ごしたいと考えていた人の中には、職業柄起きていた、腰や膝の痛みを、ずっと我慢していた人もいるはずです。 あと数年で休めるものが、あと数年働かなければいけないとなると、今度は体が持つかが心配になります。 平均寿命は延びても、労働時間の増加に対応できる身体が備わっていない人が大勢います。 今までの無理がたたってこれから出るかも知れません。そういった方が、これからの時代を乗り切るには、運動器の要である関節と筋肉のケアが不可欠なのです。 …
環境の変化で体の使い方も変わる!
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 人は、それぞれの生活習慣や、職業、スポーツなど、皆が違う活動をしています。 そのため、個々の身体で、身体の使い方も異なります。また、正しい身体の使い方をしている人は少なくて、多くの人はどこかに負担がかかっているものです。 蓄積した負担は、やがて不調という形で現れますが、それには、出やすい時期があります。 季節の変わり目や、雨の前日などに不調が出る事は、多くの人が知っていると思いますが、それだけでなく、転職、転勤、出産、引越、不安、悩みなどの生活環境に変化がある時も注意が必要なのです。 新たな環境でも、身体の使い方が変わるため、普段と違う筋緊張が起こり、知らないうちに姿勢変化が起きてしまうのです。 …
脚長差が揃えば良いわけではない
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 腰痛の原因の一つとして脚長差があります。 ※画像は左足が右足より長い これは、実際の長さの違いではなく、見た目上の違いです。脚長差の違いには、先天的なものと機能的な歪みによって起きるものがあります。 脚長差の調整で注意すべきは、先天的なものを無理に揃えようとしないで、機能的なズレだけを整える事です。 構造的なズレを無理やり揃えればバランスを崩すだけです。しかし、先天的な不揃いにも、機能的な歪みは起こります。 例えば、先天的に片足が3cm長いところに、機能的な歪みが加われば、さらに左右差が大きくなります。私が調整した事のある脚長差の最大は5cmがありました。 どこに行っても、生まれつきで直らないと言われていたそうですが、施術で左右差が2cmまで揃いました。 この事から、機能的な歪みは3cmあったと推測できます。 医学的には、3cmの脚長差は問題なしとされる文献を読んだ事があります。 これは、先天的なものを含めての事だと思いますが、機能的な歪みが1.5cm以上あると不調に繋がる事が多いようです。 主な症状は、腰痛、股関節痛、膝痛です。 腰痛の原因の一つとして、骨盤変位による腰仙関節のズレがあります。また、骨盤が変位すれば、股関節骨頭の被りが変わるので、股関節痛になったり、股関節と連動する膝痛もなる事もあります。 これらは、患部を見てもわかりませんが、どこに連動しているかと相関関係さえわかれば、負担のかかる箇所が想定出来ます。 原因の特定できない、股関節痛や膝痛が出ている時は、歪みを疑って下さい。 …
ぎっくり腰は癖になるって本当?
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 ぎっくり腰は、一回やると癖になると言われています。 実際に、ぎっくり腰をやった人の多くが、過去にも経験しています。 ぎっくり腰は腰椎の老化が原因といわれますが、一番の原因は生活習慣です。 ぎっくり腰は急性腰痛とされてますが、慢性的な疲労が蓄積して、筋膜が耐え切れなくなった箇所に損傷が起きると考えられます。 もちろん、全てがそうではないので、施術ですぐに改善したケースも数多く経験しています。その経験値から考えた上で、個人的に損傷説が有力と思っています。 ぎっくり腰を発症すると、回復にかかる日数は平均して1週間程です。 これは、処置が良くて順調にいったときの話ですが、あくまでも損傷が治っただけに過ぎません。そのため、本当の改善は、痛みが取れてからです。 そして、ここが重要なところですが、ぎっくり腰を繰り返す人は、常に腰に負担がかかっている人です。 椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、分離症といった疾患も、腰の負担が蓄積した結果です。 また、ぎっくり腰を繰り返す人が、ヘルニアになったというケースも少なくありません。 それを防ぐには負担を減少するしかありません。 負担の減少に有効なのは、腰以外の硬い関節を柔軟にする事です。 腰の過剰な動き過ぎを減らすには、動かない関節に動きを付ける事です。 そして、その関節が再び硬くならないように、生活姿勢を見直して、体の使い方を変えていけば、ぎっくり腰は癖にならないのです! …
ぎっくり腰の痛みのピーク!
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 中世の西欧では、ぎっくり腰の事を魔女の一突きと呼んでいました。 この腰痛の大半は筋肉を被っている膜の損傷説が有力で、私の今までの経験でも同じです。 そのため損傷という事で話を勧めますが、損傷は腰以外にも起こります。 そして、痛みにはピークがあります。 ピークに達する時間は年齢などで異なりますが、若い人で翌日あたりがピーク。 中年以上の人だと翌々日あたりにピークが訪れます。 回復に要する時間は、平均して一週間程です。 しかし、処置の仕方を間違えたり、遅れたりすると、二週間とか、一か月かかる人もいます。 中には、痛みで歩けなくなり、そのまま入院する人もいます。 また、一定周期で筋痙攣が起きている場合は、かなり重症なので整形外科でのブロック注射をお勧めします。 施術のタイミングは、ピークを過ぎたあたりが最適ですが、少しでも楽になりたい方や、症状が軽い人は、ピーク前の施術も可能です。 但し、施術後にピークが来るのは間違いありません。特に翌朝は痛みが強くなるので、湿布などをして寝た方が良いかも知れません。 発症直後の応急処置は、冷却、固定、安静を心掛けましょう。発症後は軽くても、徐々に痛みが強くなるケースもあるので、無理なストレッチやお風呂は控えましょう。 そして、痛みのピークが過ぎたら、安静ではなく、動いた方が回復が早いというデータもありますので、無理しない範囲で動く事が大切です。 …
筋膜性疼痛症候群
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 疲れがたまると、腰痛や肩こりになる人は少なくありません。 これらの症状の多くは筋膜性疼痛症候群が関係しています。 筋膜性疼痛症候群という名称は、あまり聞いた事がないと思いますが、簡単に言うと、筋肉と筋肉の間の膜が痛みを引き起こすものです。 筋肉疲労が長く続いて、筋肉が過緊張すると、血行不良や虚血を起こして、筋肉が弛緩出来なくなったり、筋損傷したりするのです。 これが、首や腰に起きると寝違えやぎっくり腰の原因になります。また、過度な緊張が続くと、寝てても、力が抜けなくなり、体が休まりません。 そうなると、休んでも、疲労が残ったままとなりますので、早めにケアをして下さい。 …
痛みは連鎖する
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 人の体には200の関節があり、単関節だけで動作は出来ません。 例えば、ボールを投げる上体の動きは、体幹から末端への連動が正常であれば、大きな力が発揮できて、ボールを速くも、遠くにも投げられます。 しかし、体幹の動きが悪いと、手投げになり肩や肘に負担がかかります。 これは、背骨を軸とする対角螺旋運動が妨げられて、十分な回旋が出来ないためです。 厳密には、関節の角度が影響しているのです。 角度がとれないまま強引に投げ続けると、筋や関節を痛めるリスクが高まります。また、それを庇う肘や手首もダメージを受けます。野球やゴルフをする方に肘痛が多いのもこれが原因という事が殆どです。 これが、痛みが連鎖する仕組みです! 一般的な治療では、患部に電気や湿布が使われますが、根本的な機能障害が残っている限りは、一時的な痛みの緩和にしかなりません。スポーツに真剣に取り組んでいる方は、慢性的なスポーツ障害になる前に、早急に改善しなければいけない問題なのです。 また、スポーツをしない方においても、日常生活や仕事を快適にするには、慢性痛になる前に、関節に起きている機能障害を取り除く必要があります。 関節機能障害は早期であれば、すぐに改善しますが、連鎖すれば二次障害へと繋がるのです。 …
姿勢で老化が加速する!
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 人は誰でも年をとりますが、毎日を楽しく過ごしている人は、気だけでなく、見た目も若く見える人が多いと思いませんか? 実は、これ、見た目だけじゃないんです! 不良姿勢の多くは座位姿勢で起こります。これは立位姿勢よりも抗重力筋を使わないで済むからです。抗重力筋は、重力に対して姿勢を保つ筋力ですが、足二本で立つより、座位のが体を支える面積が広い分だけ楽な姿勢がとれます。 椅子に腰かけて、力を抜くと重心線が支持基底の中心に近づくために、背中が丸まり猫背になります。 さらに男の人は、椅子に浅く腰かける仙骨座りをする人が多いため、腰猫背になる事もあります。背中を丸めた姿勢は、胸椎前面や腹筋群の緊張を高め、背中の筋群は筋力低下を起こします。これが、顔の表情筋にも影響して『老け顔』を作りだし、実際の動作も鈍くしてしまうのです。 …
足指の痛みは分厚いタコが原因だった!
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 過去の症例ですが、立ち仕事をしているAさんが、数か月前から左足の指が痛いといって来られました。足指以外の症状としては、数か月前から、腰痛と肩こりがあるとの事でした。 骨格の歪みは、脚長差が左足が2㎝長く、腰椎が左に寄り、頚椎や胸椎に機能障害があり、左膝のアライメントにズレが生じていました。 また、身体が緊張し過ぎていて、力が抜けなくなっていました。 長い期間、放置していた理由は仕事が忙しくて我慢していたそうです。 施術に来れるのは、仕事が暇な時しかないという事で、次に来れるまでは、自宅で出来るエクササイズをやってもらう事になりました。 そして、3週間ぶりに、来院予約があり、経過を尋ねると、施術後は暫く良かったけど、また痛みが出てきたとの事でした。 肩こりは、出たり消えたりだけど、以前のような痛みがなくなり、腰痛も以前より気にならなくなったそうですが、中腰姿勢は、腰周りに不安があるとの事でした。 足指の痛みは、ジッとしてても痛みがあり、時々、ピクピク痙攣するのは変わらないとの事でした。痛みの出る指は、手でいう中指と薬指の裏側です。 もしやと思い裸足になってもらうと、『内反小趾』で、足裏小指側に分厚いタコが出来ていました。また、うつ伏せで、アキレス腱下部を見ると、シワが足首の内反側に集中していました。 これから推測できるのは、分厚いタコで、重心がズレた事が歪みの原因と考えました。歪みを整えた後は、タコを削るようにアドバイスして、2週間、経過観察してもらった所、足指の痛みがなくなり、肩こりと腰痛も緩和したそうです。 …
筋力左右差による機能低下
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 日常動作もそうですが、特にスポーツをする人は、筋バランスが崩れやすくなります。 筋バランスが崩れて起きる機能低下には以下のものがあります。 ① 骨格の歪み(痛み・違和感・疲労・見た目に影響他) ② 筋出力の低下 ③ 柔軟性の低下 ④ 筋肉、関節の拘縮による関節可動域制限 利き手、利き足がある限り、誰にでも筋力左右差は生じます。 筋力左右差がある事が、すぐに不調に繋がる事もありません。 問題になるのは、筋力左右差が強すぎた場合です。 筋力差が強くなると骨格バランスが崩れてしまいます。 痛みや違和感がなければ、気づく事もないと思いますが、その間にも、知らないうちに運動機能が低下してしまうのです。 これは、身体が資本の職種の人や、アスリートにとっては致命傷になりかねない問題なのです。 …