坐骨神経痛には、大きく分けて2つのタイプがある。
腰痛を伴うタイプと、腰痛がないのにお尻〜足にかけて痛みや痺れが出るタイプだ。
腰痛がある場合、多くは腰そのものにトラブルが起きているケース。
一方、腰痛がないのに足がシビれる——そんな時は 梨状筋症候群 が疑われる。
梨状筋は、仙骨と股関節をつなぐ“深層のインナーマッスル”。
この筋肉がガチッと硬くなると、そのすぐそばを通る 坐骨神経 を圧迫してしまう。
人体最大の太さを誇る神経だけに、筋肉が少し硬くなるだけでも症状は強く出る。
原因は、運動疲労・外傷・座りすぎ——現代人にありがちな習慣ばかり。
症状は椎間板ヘルニアに似ているが、腰痛があるかどうかが見分けるポイントになる。
梨状筋は股関節の内旋で神経を圧迫し、外旋で緩む特性がある。
だから「座っていると辛いけど、歩くとラク」という人が多いのだ。
改善には梨状筋のストレッチが一般的だが、深層筋だけに“そう簡単には”緩まない。
さらに周囲の大臀筋や腸腰筋も硬いことが多く、梨状筋だけを伸ばしても効果は限定的。
全体の連動を診て整えることが大切だ。
坐骨神経痛は軽度のうちにケアできれば、改善スピードは早い。
だが、長期の放置は下肢の麻痺を招き、1か月以上かかるケースも珍しくない。
症状が出たら“様子見”ではなく、“早めのメンテナンス”こそ回復の近道だ。








コメント