夜に身長が縮む?背骨・水分・筋肉がつくる姿勢の真実!
朝と夜で身長が違う?
その疑問、科学的に正しい。
人間の背骨は24個の骨(椎骨)と、それをつなぐ椎間板で構成されている。この椎間板は、ゲル状の髄核と繊維軟骨でできており、日中の重力・姿勢・運動による圧力で髄核内の水分が放出される。つまり、圧縮されて縮むのだ。
だが、夜寝ている間に、体はその水分を吸収して復元される。これが、朝の身長が高く、夜は低くなる理由だ。
若い人は水分量が多いため、朝と夜の身長差が2cm以上出ることもある。しかし、加齢とともに水分保持力は低下。65歳以上では体内水分量が約50%に落ちるため、朝晩の身長差は少ない。
代わりに起こるのが、「身長そのものの減少」だ。
その原因は3つ。
- 筋肉量の減少 → 水分保持力の低下
- 利尿作用の高い飲料・薬の増加 → 慢性的な脱水
- 姿勢の崩れや骨粗鬆症 → 背骨が潰れて圧迫骨折
背中が丸くなった高齢者を見かけたら、これは単なる老化ではない。姿勢、水分、筋肉量のトリプル要因が絡んで起きている“体の声”なのだ。
日中の「縮み」を最小限に抑えるには——
・正しい姿勢を維持
・筋肉量を落とさない
・こまめな水分補給
・寝具や寝姿勢にも配慮する
「身長を守ること」は、「健康を守ること」と言っても過言ではない!
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