「筋トレすれば治る」
そう言う人は多い。でも――
痛みで動けない人にとって、その言葉は酷でもある。
体がつらい、動けない、支えられない。
けれど、それでも“筋肉を諦めてはいけない”。
今回は、動けない人でもできる筋トレの入り口をご紹介しよう。
【1. YES、筋トレは必要だ】
筋トレは、ただのボディメイクではない。
不調の改善、老化予防、回復促進…あらゆる面で必要不可欠。
でも――痛みで動けない。
体を支えられない。
そんな状態で「鍛えよう」と言われても、動けないものは動けない。
そこで重要になるのが、
“どこまで動かせるか”という視点。
【2. 動かせる範囲から始めよう】
不調を放置すれば、痛みは慢性化し、
二次障害、筋拘縮(強直)にもつながる。
高齢者であれば、さらに筋力低下は進行。
けれど、筋力を保つことは、老化を“遅らせる”鍵になる。
つまり、「やれるうちに」「できる方法で」動かすのが大事。
【3. 例えば膝が痛いなら】
膝の曲げ伸ばしが痛い?
ならば無理は禁物。
膝を伸ばしたまま、足を上下に動かす。
痛みの出ない角度で、軽く上げ下げするだけでも、
筋肉にはちゃんと刺激が入る。
【4. 自重トレーニングという選択】
運動から離れていた人は、若くても筋力が落ちている。
まずは自分の体を使って動かす練習から。
椅子から立つ。
手すりを持ってスクワットのように沈む。
歩幅を少し広げて歩く。
日常の動作そのものが、“筋トレ”になる。
【5. 誘導と補助がカギになる】
痛みがあると、人は庇う。
その結果、動作の軌道は崩れてしまう。
だからこそ、正しく動けるように補助することが必要だ。
手技による補助。
動作の誘導。
「自力でやらせる」のではなく、「動けるまで導く」。
そこにこそ、施術家の腕が問われる。
■まとめ
筋トレは、不調からの出口。
でも、それは**“今の体でできること”から始まるもの**だ。
痛いからやらない、ではなく、
痛くない範囲で続ける。
その小さな積み重ねが、
未来の自分を支えてくれる。
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