「最近、体が硬くなった気がする…」それ、ただの“加齢”では済まされない。
柔軟性は、確かに遺伝や体質の影響もゼロではない。
何もしなくても柔らかい人もいれば、ストレッチ次第で柔軟性を取り戻す人もいる。
しかし—— 以前は柔らかかったのに、今は明らかに硬い。
このケースは、すでに注意が必要だ。
体が硬くなる背景には、
運動不足・加齢・体水分量の低下があり、
血管・皮膚・筋肉・関節の老化が一気に進行していく。
その結果、筋肉や関節に「拘縮(こうしゅく)」が起こり、
放置すれば 元の柔軟性には二度と戻らない。
■ 拘縮は「安静」から始まる。
拘縮には先天性と後天性があるが、
一般の人が直面するのは、ほぼ 後天性拘縮。
・怪我や病気で動かない
・座りっぱなしの仕事
・股関節が屈曲した姿勢の継続
・運動習慣の消失
これらの状態が続くと、約60日で拘縮が始まると言われている。
学生時代は体育や部活で動いていた体も、
社会人になると“動かない生活”へ急激にシフトする。
これは、体が硬くなるには十分すぎる条件だ。
■ 拘縮は「戻らない領域」をつくる
拘縮が起こると、関節可動域は元の10に戻らない。
例えば…
10 → 7
さらに放置 → 6 → 5…
このように、硬さが段階的に固定化されていく。
その結果、代償動作が増えて負担が積み重なり、
腰痛・肩こり・疲れやすさ・姿勢悪化・関節変形
など、全身の慢性不調へつながる。
■ 解決策はシンプル。「体を動かすこと」
拘縮予防の最強の方法は、
結局のところ 動くことに尽きる。
筋肉が動けば、血流が回り、関節も動く。
動く関節は拘縮しない。
ただし、40歳を境に体の柔軟性は誰でも落ちていく。
だからこそ、2カ月を超えないペースで“メンテナンス”が必須。
ストレッチをしない人でも、
整体による他動運動で全身の関節を動かしておけば、
柔軟性の“低下スパイラル”は確実に防げる。








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