【症例概要】
60代男性/左肘の痛み(腕橈関節付近)
数か月前から徐々に痛みが強くなり、はっきりとした原因は不明。
「特別な動作をした記憶はない」とのことで来院されました。
【考えられる原因】
問診とカウンセリングの結果、普段から**「腕枕」をする習慣があると判明。
過去には反対側(右肘)にも痛みが出たことがあり、これらから慢性的な局所圧迫や肘関節への継続的な負荷**が原因と考えられます。
【検査と評価】
- 腕橈関節および腕尺関節の可動性チェック
- 回内・回外の左右差確認
- 肩・手首の連動動作評価
検査の結果、回外方向への可動制限と、肩甲帯の可動域の狭さが確認でき、肘だけでなく肩や手首の連動不全が影響していることが判明。
【施術と経過】
肘関節の「遊び(joint play)」を回復させるアプローチに加え、肩・手関節の調整を同時に行いました。
初回から動作痛に軽減が見られたため、今後は同様の施術を複数回継続し、経過観察を行います。
【まとめ】
肘の痛みは「肘だけ」の問題とは限りません。
今回のように、日常の姿勢習慣や、関節間の連動性の不具合が複雑に絡み合って痛みを引き起こすケースは非常に多くあります。
本当の原因は、問診・評価・施術によって一つずつ明らかにすることが大切です。
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