「限界」を超える鍵は、“鍛える”より“引き出す”だった。
運動能力を高めたいなら、方法は大きく2つある。
1つはトレーニングでパワーや柔軟性、テクニックを鍛え上げる方法。
もう1つは、眠っている機能を目覚めさせ、もともと備わったポテンシャルを引き出す方法だ。
実は、短期間で結果が出るのは後者。
「もうこれ以上は伸びない」とスランプに陥った経験のあるアスリートなら、この感覚に覚えがあるだろう。
肉体と精神。どちらか片方だけが原因というケースは稀で、多くの場合、両者は密接に絡み合っている。
若さに任せて勢いよく突き進む20代と、経験と戦術で勝負するベテラン。
同じ土俵で勝負すれば、フィジカルに勝る若手に軍配が上がることも多い。
しかし、ここにひとつの可能性がある。
「怪我の功名」とはよく言ったもの。
プレッシャーから解放されたことで本来のパフォーマンスを取り戻す──そんな選手は数多い。
成熟したアスリートに必要なのは、“鍛える”ことよりも“整える”こと。
機能を回復し、本来の身体の使い方を取り戻すことで、運動能力は再び高みを目指せる。
そして回復後は、これまで使えていなかった筋肉や関節が活性化され、そこから再び鍛え直すことすら可能になるのだ。
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