実際の症例 60代男性 数か月前から、肘の痛みが徐々に強くなり来院した方の症例です。 症状は左肘腕橈関節付近の痛みでした。何かをしたから痛みが生じたという記憶はないとの事でした。 肘に痛みが生じる原因で、心当りがないケースの多くは日常姿勢が原因です。 例えば、パソコン操作で肘を曲げたままの姿勢であったり、自身の腕を枕代わりにするなどです。 カウンセリングでは、常に腕枕をしている事がわかりました。 また、以前は右肘が痛んだむ事もあったらしく、原因は、ほぼ腕枕だろうと推測できました。 しかし、思い込みは判断を見誤る原因になるので、あくまでも選択肢の一つと考えるべきです。 肘関節の主な機能は屈曲伸展です。 痛みが親指側か小指側かで、アプローチの方法は異なりますが、基本的には腕尺関節の遊びを回復させる事です。 また、特に重要なのは回内回外の動きに左右差が生じていないかです。 これらを詳細に検査していくと問題が見えてきます。 しかし、肘の不具合が肘だけの問題とは限りません。 肩や手首の動きが悪くて、肘に負担がかかる事はよくあるからです。 痛みや違和感は、様々な要因が複雑にからみあって起こります。 それらの要因を、一つ一つ潰していく事で、本当の原因に辿り着くのです。 今回のケースは、推測通りのアプローチで変化が見えたので、同じ施術を複数回繰り返していけば効果が現れるでしょう! …
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手の使い過ぎによる不調
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 手の使い過ぎによる不調には、腱鞘炎などがありますが、今日はちょっと違った視点でのお話しをします。 大きな力を発揮する時や、痛みを我慢する時に歯を食いしばる事があると思います。 歯を食いしばる力は相当なもので、顎から首にかけての筋肉が緊張して、肩が上がってしまう人もいるくます。 それと似たもので、歯を食いしばるだけでなく拳をぐっと握りしめる人もいると思います。 例えば、自動車の運転中、緊張してハンドルをかたく握りしめたり、鉄棒から落ちない様に硬く握る事もあります。 大工さんのような職種の人だと、毎日ハンマーを握るので、手を使い過ぎてしまいます。 こういった動作を繰り返していると、知らぬ間に力が抜けなくなってしまう事があるのです。 手を強く握る事で何が起こるのかというと、胸椎の動きが悪くなります。 厳密には、手首が回内して、腕の内旋が強くなるため肩が内巻きに入りこんでしまいます。 肩が内巻きに入ると、胸郭が緊張します。 その結果、胸椎の動きが制限されてしまうのです。 胸椎の動きが制限されると、首や肩に不調が起きやすくなります。時々は手もストレッチして下さい。 …