骨格ケアセンターの渡邊英司です。 今回の症例は、骨盤後傾から骨盤前傾への姿勢変化についてです。 小学生の頃から施術に通われていて、現在も部活でバスケットをしている子が、久しぶりに腰痛で来られました。 動作検査をすると、前屈で痛みは出ませんが、後屈動作に痛みが出て、側屈と回旋動作は伸びた側に痛みが出ました。 症状が筋肉痛に思えたので話を聞くと、部活の部員が少ないために、痛くても練習が休めないとの事でした。 筋肉はトレーニングによる損傷と回復を繰り返して鍛えられますが、回復しないうちに負荷がかかると損傷が回復せずに炎症することもあります。また、今回のケースは不良姿勢による影響もありました。 不良姿勢での運動は、通常の姿勢よりも無理な体勢を強いられるからです。初回の記録をみると骨盤後傾と記されているのに、今回は骨盤が前傾に変化していました。姿勢の変化は年代や妊娠で変わる事がありますが、今回のケースは姿勢変化の起きる時期と不良姿勢が重なりハイパーモビリティー(動き過ぎ)になってしまったのではないかと思えます。 ハイパーモビリティーになると、関節が不安定になります。骨盤が前傾する人は腰椎すべり症、分離症、脊柱管狭窄症に繋がる事も考えられます。また、骨盤が後傾する人は椎間板に負担がかかり、椎間板ヘルニアを発症することもあります。これらを防ぐためにも、全身の柔軟性とスタビリティーを高める必要があるのです。 …
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寝起きに固まっている腰痛
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 寝起きはいつも腰が固まったように痛くて、すぐに起き上がれなかったり、腰が曲がらなくて靴下が履けないのに、動き始めると痛みが和らいでくる。 こういった症状の腰痛は、関節の老化や、腰への負担で、腰椎の支えが弱くなっている事があります。 関節が緩む事をハイパーモビリティーと言います。直訳すると動き過ぎという意味です。 関節を繋ぎとめる筋腱、靭帯が緩んで不安定になっているのです。 そのまま放置していると、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、分離症などに繋がる事があります。これは、妊娠中の女性にも多く、ホルモンの関係で靭帯などが緩むためにこういった症状が出ます。 これらの症状がある時は、腰椎の負担を減らすために、腰椎以外の関節に可動性を付けて、負担を分散するか、腹筋や背筋で緩んだ箇所を鍛える必要があります。 また、その両方が必要という事もあります。いずれにしても、症状が悪化すると、改善までには、かなりの時間がかかりますので、早めにご相談下さい! …
ぎっくり腰は癖になるって本当?
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 ぎっくり腰は、一回やると癖になると言われています。 実際に、ぎっくり腰をやった人の多くが、過去にも経験しています。 ぎっくり腰は腰椎の老化が原因といわれますが、一番の原因は生活習慣です。 ぎっくり腰は急性腰痛とされてますが、慢性的な疲労が蓄積して、筋膜が耐え切れなくなった箇所に損傷が起きると考えられます。 もちろん、全てがそうではないので、施術ですぐに改善したケースも数多く経験しています。その経験値から考えた上で、個人的に損傷説が有力と思っています。 ぎっくり腰を発症すると、回復にかかる日数は平均して1週間程です。 これは、処置が良くて順調にいったときの話ですが、あくまでも損傷が治っただけに過ぎません。そのため、本当の改善は、痛みが取れてからです。 そして、ここが重要なところですが、ぎっくり腰を繰り返す人は、常に腰に負担がかかっている人です。 椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、分離症といった疾患も、腰の負担が蓄積した結果です。 また、ぎっくり腰を繰り返す人が、ヘルニアになったというケースも少なくありません。 それを防ぐには負担を減少するしかありません。 負担の減少に有効なのは、腰以外の硬い関節を柔軟にする事です。 腰の過剰な動き過ぎを減らすには、動かない関節に動きを付ける事です。 そして、その関節が再び硬くならないように、生活姿勢を見直して、体の使い方を変えていけば、ぎっくり腰は癖にならないのです! …
負担の蓄積が不調の原因
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 人には利き手、利き足があり、日常生活やスポーツ動作でも動きやすい方向があります。 これらが筋力左右差を生じさせるための、筋力は均等に保てなくなります。 例えば、太いゴムと細いゴムが引き合えば、細いゴムが負けて伸ばされてしまいます。 筋肉は関節をまたいでるので、強い筋肉に弱い筋肉が引っ張られて身体が歪みます。身体の歪めば負担がかかります。 それが僅かな負担であっても、同じ動作を繰り返す事で徐々に負担が蓄積して慢性的な負担に繋がるのです。 『腱鞘炎、足底筋膜炎、ぎっくり腰、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、すべり症、分離症なども、いきなり発症するのではなく、負担の蓄積で起きるものです。 これらが発症した場合、最優先されるのは痛みの解消ですが、痛みが消えても、後の生活習慣が同じだと、再び負担が蓄積します。 一か所にかかり続けている負担をなくさない限りは根本改善されていない事になるのです。 …
坐骨神経痛の見分け方
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 坐骨神経痛とは、腰から足先まで伸びる神経の圧迫などが原因で起きる痛みです。 坐骨神経は太い所で、直径2センチ、長さは1m以上ある、人体最大の神経です。 また、この神経は、皮膚表面の近くを走行しているため、筋肉の圧迫を受けやすいといった特徴があります。 坐骨神経痛の主な症状は、腰から足先にかけての痛みやしびですが、その原因となりえる疾患には、『椎間板ヘルニア』、『脊柱管狭窄症』、『すべり症』、『分離症』などの他、画像診断で特定できない『梨状筋症候群』などもあります。 坐骨神経痛の原因となりえる疾患には、発症しやすい年齢があります。『椎間板ヘルニア』『すべり症・分離症』などは、比較的若い人でも発症しますが、『脊柱管狭窄症』は、主に加齢で発症する事が多いので、60代以上の人に起きやすい疾患です。その為、坐骨神経痛の症状が現れた時の年齢や、痛みやしびれの出現具合で、おおよその原因を予想する事が出来ます。 例えば『椎間板ヘルニア』だと前屈をすると痛みが強くなり『脊柱管狭窄症』は後屈すると痛みが強くなります。 こういった腰痛を伴う場合は、画像に写る疾患が原因と推測できますが、腰痛を伴なわない場合は、梨状筋症候群などの、腰というよりお尻の筋肉が神経を圧迫していると推測できます。 病院の検査で原因が特定されるのは1~2割程度といわれてますが、残りの8割も原因がないのではなく、特定が困難というだけです。検査で異常が認められないケースであれば、関節や筋肉の拘縮や強直、筋緊張による可能性が高いので、改善は十分に可能です。 …
筋・筋膜性腰痛症
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 腰に負担がかかり続けていると、筋肉疲労が蓄積して、筋・筋膜性腰痛症を発症する事があります。この腰痛は、持続的な同一姿勢で発症するケースと、スポーツ活動などで、筋肉や筋膜を損傷するケースがあります。 例えば、流れ作業のように、同じ事を繰り返す姿勢で腰痛が出たとします。 その腰痛は、仕事で起きたものなので、ほぼ毎日の負担が原因と考えられます。 また、学生が部活動などで腰痛を発症する事がありますが、最初のうちは、たんなる筋肉痛かも知れません。 しかし、筋肉を鍛える事は、わざと筋肉にダメージを与える事です。 ダメージと回復が繰り返されて、筋肉は肥大しますが、回復する間もなく、ダメージを与えれば、たんなる損傷にしかなりません。 そういった負担が限界に達すると、ちょっとしたきっかけで、ぎっくり腰や椎間板ヘルニアを発症する事もあるのです。 腰痛を何度も繰り返している人に多い特徴は、休みなく働いている人や、スポーツ活動で練習を休めない人です。 これらに共通するのは、疲労を回復させていない事です。 筋・筋膜性腰痛症は、誰にでも起こり得る腰痛ですが、100%改善可能な腰痛です。 原因を知らずに無理をしても、痛みが消えるどころか、やがては重大な疾患に繋がる事もあるのです。 …
高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違え
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 高齢者のアクセルとブレーキを踏み間違え事故が社会問題になっています。 その原因として、一番疑われているのが痴呆症です。 この問題は、今後も増え続けると思いますが、これは痴呆症だけの問題ではない気がします。 例えば、アクセルとブレーキの踏み間違えは、足の感覚障害もあるのです。 椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、あるいは坐骨神経痛などに苦しんでいる人は大勢います。 こういった人達は、腰痛だけでなく、足の痛みやしびれ、麻痺などが起きている事があります。 高齢者だから痴呆と決めつけるのではなく、痴呆でなくても起こり得る事故です。 足腰が原因の疾患は、治療すれば良くなる疾患です。 しかし、手術には早すぎるレベルだと、経過観察で、痛みやしびれが出たままの人がいる事を知っておいて下さい。 …