体の柔軟性は生まれつき柔らかい人もいれば、生活習慣や運動習慣で異なります。しかし、前に出来たことが出来なくなったら要注意! 若くても運動不足になると体は硬くなりますが、歳をとると、体内の水分量が減少して、血管、皮膚、筋肉、関節などの老化も進んでいくため、若い時のようには戻らなくなります。 体が硬くなると、歳だから仕方ないとされがちですが、仕方ないで済ませていると、取り返しのつかない健康被害に繋がることもあるのです。体の硬さは筋肉や関節の拘縮が関係しているため、放置すればするほど固くなるのです。 拘縮には先天性と後天性があり、一般的な拘縮は後天性拘縮といって、病気や怪我で安静状態が続いたり、関節の炎症や加齢で起こります。 例えば、入院で安静にしていた、痛みで動かせない、長時間の座り仕事で股関節が屈曲した姿勢が続くと、60日ほどで拘縮していきます。(左図は拘縮が進んで軟骨が擦り減った状態) 拘縮の予防には『体を動かす』ことです! 体は使わなければ筋収縮が行われないため、関節の拘縮を誘発します。学生時代は体育や部活で体を動かす機会が多くても、社会人になると運動習慣が減り、日常動作程度しか体を動かさなくない人が増えていきます。 拘縮が進むと戻りが悪くなり、軟骨の摩耗を早めます。また、本来の動きを10とし、拘縮が起こると8迄しか戻らなくなったり、さらに硬くなると6迄となり、徐々に可動域が狭くなっていきます。そうして、腰痛、肩こり、疲れやすさ、姿勢の悪化、変形といった様々な不調に繋がっていくのです。 拘縮するとされる60日は、あくまでも平均的な期間ですが、普段から自分でストレッチや運動のできない人は、その日数を超えない範囲で、体のメンテナンスを実行することで全身の関節を動かす事が可能となります。 …