骨格ケアセンターの渡邊英司です。 足をくじいたり、足を踏み外すと言った経験は誰でもあると思います。 そういった時に発症しやすいのが足首の捻挫です。 これは、ゴルフのプレイ中に左足首を捻挫した人の症例です。 足首の捻挫は内反捻挫が圧倒的に多く、外反捻挫は滅多に起きません。 これは、関節の構造的な問題があるからです。 足は、常に体重がかかる部位なので、痛みが三カ月くらい続く事は、珍しくはありませんが、今回は、仕事でゴルフをするので、通常より回復が遅くなっていました。 それどころか、足首の可動性が徐々に狭くなり、フォームも、どんどん崩れてしまったのです。 動作検査をすると、全体的な柔軟性はありますが、全体に対して股関節の硬さが目立ちました。 ゴルフスイングでの回旋動作は、主に股関節と胸椎が行いますが、股関節の動きが悪ければ、胸椎が過剰に動く事になります。 その時、壁になる左足首にも過度なストレスが加わります。 この状態が続けば、二次的に胸椎の動きも悪くなり、代償する腰椎や足首には、さらに負担がかかります。 痛みがとれない理由は、休めない事以外にも、負担のかけながら動いていたためなのです。 改善には、胸椎の機能障害を取り除いて、足首の支持性を高める事が不可欠です。 また、同時に股関節の柔軟性を高めるストレッチを普段からやる事も重要になります。 …
「足の痛み」の記事一覧
こむら返り
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 寝ながら背伸びをしたら足がつってしまったなんて事はありませんか? 足がつる事を、こむら返りとも言います。 よくつる箇所は、ふくらはぎが多いですが、酷くなると、全身のどこにでも起きる事があります。 こういった症状の多くは、運動不足や、水分不足になっている事が考えられます。 運動不足になると、筋の収縮活動が減少して柔軟性が低下するとともに筋肉量も減ってしまいます。 そうなると、僅かな負荷でも筋肉疲労が起きやすくなるのです。 こむら返りの多くは、女性や高齢者に多いのも、そのためです。 水分が不足して脱水状態になると電解質の消失で、足がつりやすくなります。 水分は、一旦筋肉に蓄えられてから、各機関に運ばれますので、水分不足は、筋の働きを妨げる原因なのです。 また、筋収縮が少なくなると関節の動きも悪くなります。 早急に水分補給をする場合は、スポーツドリンクよりも経口補水液のが早いと思います。その際には、お茶、コーヒー、お酒など、利尿作用のあるものは控えて下さい。 この夏は、異常な暑さです。通常であれば、一日、2リットルほどの水を飲んでいれば大丈夫ですが、屋外で仕事をする方や、部活動などで汗をかく方は、さらに多くの水分補給が必要になります。 また、筋の働きを高めるために、ストレッチも行うべきです。それでも、改善しない場合は十分な睡眠がとれていない事もありますので、まずは出来る事から始めてみましょう。 …
怪我の新常識
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 怪我をすれば、冷却、固定、安静、挙上。 これが、処置の基本でした。 ところが、ここ数年の間に、その常識が覆されました。 今は、発症直後の処置は同じですが、三日程で炎症がおさまっていれば、冷湿布から温湿布に変えるところもあります。 また、怪我が治るまでの安静は筋力低下をまねき、かえって悪化させてしまう事のが多い事もわかったようです。 怪我をしている箇所の動かし過ぎはよくありませんが、患部以外は固まらないようにする事が重要なのです。怪我が治っても消えない痛み。今からでも遅くはありません。 関節機能を回復させてみませんか。 …
足指の痛みは分厚いタコが原因だった!
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 過去の症例ですが、立ち仕事をしているAさんが、数か月前から左足の指が痛いといって来られました。足指以外の症状としては、数か月前から、腰痛と肩こりがあるとの事でした。 骨格の歪みは、脚長差が左足が2㎝長く、腰椎が左に寄り、頚椎や胸椎に機能障害があり、左膝のアライメントにズレが生じていました。 また、身体が緊張し過ぎていて、力が抜けなくなっていました。 長い期間、放置していた理由は仕事が忙しくて我慢していたそうです。 施術に来れるのは、仕事が暇な時しかないという事で、次に来れるまでは、自宅で出来るエクササイズをやってもらう事になりました。 そして、3週間ぶりに、来院予約があり、経過を尋ねると、施術後は暫く良かったけど、また痛みが出てきたとの事でした。 肩こりは、出たり消えたりだけど、以前のような痛みがなくなり、腰痛も以前より気にならなくなったそうですが、中腰姿勢は、腰周りに不安があるとの事でした。 足指の痛みは、ジッとしてても痛みがあり、時々、ピクピク痙攣するのは変わらないとの事でした。痛みの出る指は、手でいう中指と薬指の裏側です。 もしやと思い裸足になってもらうと、『内反小趾』で、足裏小指側に分厚いタコが出来ていました。また、うつ伏せで、アキレス腱下部を見ると、シワが足首の内反側に集中していました。 これから推測できるのは、分厚いタコで、重心がズレた事が歪みの原因と考えました。歪みを整えた後は、タコを削るようにアドバイスして、2週間、経過観察してもらった所、足指の痛みがなくなり、肩こりと腰痛も緩和したそうです。 …
負担の蓄積が不調の原因
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 人には利き手、利き足があり、日常生活やスポーツ動作でも動きやすい方向があります。 これらが筋力左右差を生じさせるための、筋力は均等に保てなくなります。 例えば、太いゴムと細いゴムが引き合えば、細いゴムが負けて伸ばされてしまいます。 筋肉は関節をまたいでるので、強い筋肉に弱い筋肉が引っ張られて身体が歪みます。身体の歪めば負担がかかります。 それが僅かな負担であっても、同じ動作を繰り返す事で徐々に負担が蓄積して慢性的な負担に繋がるのです。 『腱鞘炎、足底筋膜炎、ぎっくり腰、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、すべり症、分離症なども、いきなり発症するのではなく、負担の蓄積で起きるものです。 これらが発症した場合、最優先されるのは痛みの解消ですが、痛みが消えても、後の生活習慣が同じだと、再び負担が蓄積します。 一か所にかかり続けている負担をなくさない限りは根本改善されていない事になるのです。 …
痛みがある時の運動
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 身体の痛みがある時は、運動をしても大丈夫なのか? こればかりは、ケースバイケースで、凄く痛ければ、動きたくても動けないし、大したことがないのに休むのも良くありません。 痛みの種類や程度の問題になるので、以下を参考にして下さい。 腰痛を例にした3つのケース ① ぎっくり腰【大半が怪我】 ぎっくり腰の大半は筋膜損傷になります。発症直後が軽くても、時間の経過とともに悪化していく事が多々あります。最近、新たに分かったのは、発症してピークが過ぎた後は日常程度の動きはした方が回復が早いとされています。 ② 部活動で起きやすい腰痛【多くは筋肉痛】 学生の部活動で多い腰痛は筋肉痛です。特に試合前は筋肉痛が回復しない状態で、運動を続けるため、悪化して筋肉のダメージが蓄積する事があります。そういった無理がかえってパフォーマンス低下になる事もあるので、慎重な判断が必要です。 ③ 慢性痛【負担の蓄積】 一部位に集中して負担がかかる事で起こります。痛みがあるから動かないでいれば筋力低下が起きてしまいます。かといって、ただ動いても、さらに負担が蓄積するだけです。正しい、身体の使い方を覚えてからの運動が必要です。 以上の事からも、動かして良いケースと、動かしてはいけないケースに分ける事で、事後の対応は異なりますが、長期に続いている痛みの改善には動かす事が大切です。但し、自己判断は悪化の原因となるので、専門知識のある方に相談して下さい。お近くの方は、お気軽にご相談下さい。 …
坐骨神経痛の見分け方
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 坐骨神経痛とは、腰から足先まで伸びる神経の圧迫などが原因で起きる痛みです。 坐骨神経は太い所で、直径2センチ、長さは1m以上ある、人体最大の神経です。 また、この神経は、皮膚表面の近くを走行しているため、筋肉の圧迫を受けやすいといった特徴があります。 坐骨神経痛の主な症状は、腰から足先にかけての痛みやしびですが、その原因となりえる疾患には、『椎間板ヘルニア』、『脊柱管狭窄症』、『すべり症』、『分離症』などの他、画像診断で特定できない『梨状筋症候群』などもあります。 坐骨神経痛の原因となりえる疾患には、発症しやすい年齢があります。『椎間板ヘルニア』『すべり症・分離症』などは、比較的若い人でも発症しますが、『脊柱管狭窄症』は、主に加齢で発症する事が多いので、60代以上の人に起きやすい疾患です。その為、坐骨神経痛の症状が現れた時の年齢や、痛みやしびれの出現具合で、おおよその原因を予想する事が出来ます。 例えば『椎間板ヘルニア』だと前屈をすると痛みが強くなり『脊柱管狭窄症』は後屈すると痛みが強くなります。 こういった腰痛を伴う場合は、画像に写る疾患が原因と推測できますが、腰痛を伴なわない場合は、梨状筋症候群などの、腰というよりお尻の筋肉が神経を圧迫していると推測できます。 病院の検査で原因が特定されるのは1~2割程度といわれてますが、残りの8割も原因がないのではなく、特定が困難というだけです。検査で異常が認められないケースであれば、関節や筋肉の拘縮や強直、筋緊張による可能性が高いので、改善は十分に可能です。 …
足関節の硬さが不調を作り出す!
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 人は成長とともに、身体の機能分化が進むために、左右が非対称になっていきます。 これは、誰一人、例外ではなく、生活習慣の違いで個人差があるだけです。 大半の人は右利きですが、右利きの人は左足荷重になります。 左足荷重に靴の締め付けが加わると、左足関節は右足よりも硬くなりやすくなります。 足関節は車でいえばサスペンションの役目をしています。 足関節が硬ければ、サスペンションの利かない車でデコボコ道を走るのと同じで、体にはかなりの衝撃が伝わります。 また、人は重力に対してバランスをとっていますが、足関節が硬いと、重心移動が妨げられてしまいます。 重心移動が出来なくなると、無理な筋緊張が起こり、疲労やストレスが加わる事で、極度な緊張状態になる事もあります。 それを放置したままでいると、歪みや捻じれが強くなるのです。 これは、ほんの一例ですが、足関節の動きが正常になっただけで、腰痛や肩こりが解消したり、中には顎関節症が緩和したという事もあるのです。 …
足底腱膜炎(足底筋膜炎)
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 ここ数年、マラソンが人気ですが、ランナーに多い障害の一つに足底腱膜炎があります。 足底腱膜炎は、足裏の筋膜に炎症が起きて痛みを発症する病気で、足底筋膜炎とも言います。 足には縦のアーチが二つと、横のアーチが一つあり、この形状を張るようにして支えているのが筋膜です。 この筋膜は丈夫には出来てますが、加齢による劣化やランニングなどによる過剰な使い過ぎが、発症の原因になる事があります。また、この症状は、偏平足の人に多くいます。 偏平足の人は、足関節が背屈ぎみに歪んでいるため、アーチが潰れて足底筋膜が伸ばされた状態になります。 その状態で走ると、繰り返し負荷がかかるため、炎症や、僅かな断裂が起こるのです。 予防には、運動量を減らしたり、靴のクッション性を高めるのが一般的ですが、これは十分とは言えません。 仮に、原因が足部のアーチとしても、地面の衝撃を吸収しているのは、足のアーチばかりではないからです。 骨盤や膝、股関節も衝撃吸収の役目にはかかせないものだし、脊椎も同様です。 個人的な印象としては、足底腱膜炎を発症している人の多くに、背中の張りがみられ、脊椎の硬さも目立ちます。 体幹の動きは四肢関節に影響するため、さらに負担を増やしていると考えられます。 これらの事から、部分的な箇所だけ改善しても、効果は限定的なのです。 …
踵の痛み
骨格ケアセンターの渡邊英司です。 踵に痛みが現れる障害の1つに、シーバー病(踵骨骨端症)というのがあります。 シーバー病は、スポーツをする10歳前後の男の子供に多い障害です。 主な症状は、踵の腫れや圧痛、体重をかけた時の踵の角の痛みです。 子どもの踵骨後方部には成長軟骨があり、その後方骨端部分は血行が少なくなっています。 踵骨端にはアキレス腱が付着しているので、運動などで繰り返してアキレス腱が引っぱられると、血流障害が起こして発症すると言われています。 つい最近の事ですが、当院に似たような症状で、2日にわたり、2名の小学生が来ました。 いずれも10歳前後の男の子でした。 施術を通して感じた事は、2人とも、アキレス腱が硬いという共通点がありました。 二人とも、20度の傾斜のストレッチボードに真っすぐ立つ事が出来ませんでした。 アキレス腱が短縮した状態になると、踵骨と距骨間の遊びが消失してしまい、背屈制限が起こります。 ハムストリングスが硬くなり、前屈制限が起こります。 この場合、踵骨だけではなく、どの箇所に前屈制限が起きているかが重要です。 アキレス腱の柔軟性は、しゃがみ込み動作が、20度の背屈で可能とされていますので、それを目安にすると良いでしょう! …