身体の傾きは万病の元!定期的なリセットが健康の鍵

「身体が傾く」とはどういうことか?

皆さんは、家が傾いて住みにくくなったという話を聞いたことがあるでしょうか?
実は、人の身体にも“傾き”が起こることがあり、これが健康に大きな影響を及ぼすのです。

家が3度傾けば、住むのが困難になると言われています。
それと同じように、身体がわずかに傾くだけでも、バランス感覚に狂いが生じてしまいます。
とくに三半規管の弱い方は、めまいや吐き気、倦怠感などの不調を感じやすくなります。


傾きの原因は「関節の引っかかり」や「歪み」

身体の傾きの原因は、**骨格の歪みや関節の可動制限(引っかかり)**です。
人は重力に対してバランスをとりながら生活しています。
ですから、どこか一部が傾けば、無意識に他の部位でバランスを補おうとするのです。

たとえば、足元が歪んでいると、それをかばうように膝や骨盤、背骨、肩、首…と、上へ上へと傾きが連鎖していきます。
あるいは、側屈(横に曲げる動作)をした際に腰椎に引っかかりがあると、戻る動作がスムーズにできなくなり、
その結果、腰は傾いたままで、上半身だけが真っ直ぐに戻ろうとして歪みが強調されるケースもあります。


傾きが引き起こす悪循環とは?

この「身体の傾き」が慢性化してしまうと、

  • 過剰な筋緊張
  • 自律神経のアンバランス
  • 神経の圧迫によるしびれや痛み
  • 原因不明の体調不良

など、さまざまな不調を引き起こすようになります。

つまり、身体の傾きは“住みにくくなった家”のような状態
このまま放置しておくと、どこへ行っても不調を感じる「身体のバランス崩壊状態」に陥ってしまいます。


傾きは“定期的なリセット”が必要です

建物であれば、傾いてきたら修理や建て替えをしますよね?
身体も同じです。歪みや傾きを定期的にリセットすることが、健康維持には欠かせません。

ソフトな骨格調整や、足元からのバランスケアなど、身体の軸を整えることで、
本来の自然治癒力が引き出され、不調を根本から改善することができます。


まとめ:

  • 身体の傾きは、日常のクセや関節の引っかかりから起こる
  • 足元から上へ、全身へと歪みは連鎖する
  • 早めのケアでバランスを整えることで不調を予防できる

あなたの身体、今どれくらい傾いているか…一度チェックしてみませんか?

仙腸関節の歪みと全身への影響

仙腸関節は、仙骨と腸骨を結びつける関節で、一般的には骨盤にある関節として知られています。骨盤は大きい関節なので歪まないと思われがちですが、実際にはわずかながら「回旋」というズレが生じます。

例えば、足を組む癖がある人は、上に乗せる側の腸骨が後方に歪みやすい傾向があります。後方にズレた側の足は、見た目では短くなることがあります。


脚長差と全身の歪み

「脚長差が3cmまでのズレは問題ない」という情報もありますが、脚長差が生じると、歩く際の足の着地点が変わったり、立っている時の重心のかかり方にも影響が出ます。その結果、体全体が歪みやすくなるのです。

仙腸関節のズレを放置すると、炎症による腰痛を引き起こすこともあります。強直性脊椎炎のような特殊な病気で仙腸関節炎になることもありますが、これら特殊な例を除けば、大半は仙腸関節の「遊び」(動き)が回復すれば解消します。


仙腸関節のトラブルと全身調整の必要性

実際に仙腸関節の痛みで来院された方の中には、軸足側の関節と周辺組織が硬くなりすぎた結果、反対側の関節が緩んでズレてしまうケースもありました。

このような場合、歪んだ箇所だけを整えてもすぐにまた歪んでしまいます。仙腸関節の不具合が、その関節だけに留まらず全身に影響を及ぼしているため、どのような症状であっても全身の調整が必要となるのです。

疲労性腰痛の原因と対策

疲労性腰痛の原因と対策|姿勢・動作・環境の見直しで腰の負担を軽減

上半身を支えているには、日常的に大きな負担がかかり続けています。
特に、同じ動作の繰り返しや、前かがみの姿勢が多い職業・スポーツをしている方は、腰にかかるストレスがさらに増し、疲労性腰痛を引き起こしやすくなります。

筋肉疲労が原因となる腰痛は、

  • 腰の張り
  • 重だるさ
  • 筋肉の炎症
    といった症状が現れることがあり、慢性的な不調の原因にもなります。

こういった腰痛は、レントゲンなどで異常が確認できないことが多く、ビタミン剤や湿布、痛み止めなどによる一時的な対処が一般的です。
しかし、根本的な改善には「姿勢・動作・環境」の見直しが重要です。

疲労性腰痛を防ぐ3つの見直しポイント

1.姿勢の改善

悪い姿勢は腰への負担を増やします。
長時間のデスクワークや立ち仕事では、背骨と骨盤が正しい位置にあるかを意識することが大切です。
日常的に姿勢が崩れている場合は、整体やストレッチでリセットする習慣も有効です。

2.動作(フォーム)の見直し

スポーツや仕事での反復動作間違ったフォームは、体に無理をかけます。
身体は本来の構造に沿って動かすことで、最小限の負担で最大のパフォーマンスを発揮できます。
特にスポーツでは、フォーム改善=ケガの予防とパフォーマンス向上につながります。

3.環境の調整(机・椅子・配置など)

職場の机や椅子の高さが合っていない、道具の配置が非効率だと、無意識のうちに腰に負担をかける姿勢になります。
体の動きに合わせて、道具の高さや位置を最適化するだけでも、腰の負担は大きく軽減されます。

まとめ|根本的な腰痛予防には「姿勢・動作・環境」の見直しがカギ

疲労性腰痛は、日々の姿勢や動作、環境によって作られる慢性疲労が原因です。
薬や湿布だけでなく、体の使い方そのものを見直すことで、痛みに悩まない生活を手に入れましょう。

老化は避けられない?

高齢者の運動と関節ケアで若さを保つ方法不調の多くは関節の弾力不足が原因です!

正常な関節には、1ミリ以下の僅かな「遊び(弾力)」があります。しかし、この遊びを常に正常に保つことは簡単ではありません。

例えば、脱水が起これば関節内の水分が不足し、不良姿勢などで体が歪むと、捻じれによって関節が詰まりやすくなります。

関節の詰まりは初期段階であれば、ストレッチなどで回復できる可能性があります。しかし、長時間にわたってその状態が続くと、関節が拘縮し、関節に栄養を運ぶ滑液が浸透しにくくなってしまいます。

さらに滑液が枯渇すると、自然回復は困難となり、関節の柔軟性が失われてしまいます。関節は単独で動くのではなく、他の関節と連動して動くため、一箇所の歪みが他の関節にまで連鎖し、全身に悪影響を及ぼすことがあります。

軽度の痛みや違和感であっても、症状の感じ方には個人差があります。痛みがないからといって、関節の詰まりや歪みがないとは限りません。

普段から「体が硬い」と感じている方は、柔軟性のある方に比べて関節の拘縮が起きている可能性が高いと考えられます。反対に柔軟性のある方でも、筋力が低下していれば骨格を支える力(支持性)が弱くなり、関節がズレやすくなったり、筋肉や腱にダメージが起こりやすくなることがあります。

根本改善のためには、まず「今の体の状態を知ること」が第一歩です。そして、一気にすべてを直そうとせず、一つ一つ、できることから始めていきましょう。

急性痛の増加と脱水・電解質バランスの関係について

首や腰の痛み、筋肉の張りや足の攣りなど、急性痛で来院される方が増えています。その多くは脱水や電解質バランスの崩れが影響していると感じます。

特に水分摂取が不足し、電解質のバランスが崩れると、腎機能の低下や血管への悪影響、筋肉の収縮障害が起こりやすくなります。これが痛みや痺れ、神経の圧迫を引き起こす場合もあります。

急性のぎっくり腰や寝違え、肩甲骨周辺の痛みの増加も脱水の影響が大きいと考えられます。電解質バランスの乱れは、肩こりや足の攣りの予兆としても現れます。

予兆を感じた時は、経口補水液を飲み、無理のない範囲でストレッチを行いましょう。強く伸ばしすぎると筋膜を傷つける可能性があるため、気持ちよい範囲で行うのがポイントです。必要なら他動的な施術で可動域を改善するのも効果的です。

怪我が治っても痛みが残る理由

関節の拘縮とリハビリのタイミング

怪我が治っても痛みが残る理由──関節の拘縮とリハビリのタイミング

骨折などの怪我をすると、しばらくの間は安静にする必要があり、ギプスで固定することもあります。

怪我は時間とともに回復しますが、その間に体を動かさない状態が続くことで、筋肉や関節に「拘縮(こうしゅく)」が起こります。

筋肉や関節は、動かして使うことで柔軟性を保ちます。拘縮が起きると、他の運動器に過度な負担がかかるようになります。

病院で行うリハビリは、拘縮を予防したり改善したりするためのものであり、リハビリの開始が遅れると、その効果も現れにくくなります。

理想的には、怪我による腫れや炎症が収まった段階でリハビリを開始できるのが望ましいですが、多くの場合、「完治してから」始められるケースがほとんどです。

この「待ち時間」に起こる筋肉や関節の拘縮が、怪我が治っても痛みが消えない原因になることがあるのです。

施術で関節の「遊び」を回復

リハビリの開始時期は怪我の状態により異なるため、医師の判断が必要ですが、

もし、リハビリが遅れて痛みが慢性化しているようであれば、

他動的に関節の拘縮を緩める施術を試してみてください。

関節の「遊び(ゆとり)」を回復させることで、スムーズな動きや痛みの軽減が期待できます。

当院でもこのようなケースに対応しており、多くの方にご満足いただいています。

衰えを防ぐための身体を動かし続ける重要性

病気や怪我などで身体を動かせない状態が続くと、完治後も身体が思うように動かなくなることがあります。このような機能低下が起きても、何もしないで悪化させてしまう方が後を絶ちません。

安静にしているなどで身体を使わない状態が続くと、関節や筋肉が硬くなり、身体が歪んでいき、筋肉の衰えや並走する神経の働きも低下してしまいます。

機能低下の改善と予防

低下した機能を改善するには、狭くなった関節の可動域を正常にすることが効果的です。しかし、ご自身で行うストレッチが効かない箇所に機能障害が起きている場合は、自力での回復は見込めません。そのため、セラピストの手を借りて他動的に動かしてもらう方が近道となります。しかし、どんなに専門家でも、施術だけで回復させるわけではありません。

患者さんご自身が自発的なエクササイズをするかしないかで、回復には雲泥の差が生じます。なぜなら、機能低下は病気や怪我だけでなく、加齢や運動不足でも生じるからです。

人は誰でも40代には筋力低下が始まります。そのため、その年代以降の方は、機能低下が回復したからといって終わりではなく、その後も適度な運動を続ける必要があります。誰もが運動好きではないので、運動が苦手な方は、旅行やレジャーなどで身体を動かす習慣をつける工夫をすると良いでしょう。

たとえ旅行やレジャーでの運動量が少ないとしても、一日中何もしないでいるよりは、気晴らしに外の景色を眺めたり、いつもより多く歩くことで、気持ちが前向きになり、機能低下を予防できる可能性があります。

猛暑と関節痛:見過ごされがちな脱水の影響

昨年の夏は厳しい猛暑となりました。猛暑というと熱中症に注意が向けられがちですが、実は突然起こる関節痛も、この暑さと無関係ではありません。

人の体は60%以上が水分で構成されています。この水分量は年齢によって異なり、赤ちゃんが70~80%、成人男性が60%、成人女性が55%、高齢者では50~55%程度とされています。これらの平均値は、普段から水分摂取量が少ない人の場合、さらに少ない可能性があると考えるべきでしょう。

現代の水分摂取の落とし穴

近年の猛暑が続くと、炎天下での仕事やスポーツでは、1時間に1リットル以上の汗をかくことがあります。体重1キロあたり35mlの水分が必要とされるため、体重60キロの人なら1日2.1リットルが必要です。そのため、毎日2リットル以上の水分摂取が推奨されていますが、炎天下で大量の汗をかく人にとって、2リットルでは到底追いつきません。

また、冷房の効いた場所で仕事をしている人でも、入浴中や睡眠中には汗をかいています。普段あまり汗をかかないという人でも、利尿作用のある飲料ばかりを好んだり、下痢をしやすい体質の場合、気づかないうちに脱水状態になっていることも少なくありません。

脱水が引き起こす身体の痛み

脱水による症状は多岐にわたりますが、体の痛みが脱水と関係していることは珍しくありません。例えば、ぎっくり腰、寝違え、こむら返り、頭痛、手のこわばり、手足のしびれ、筋肉痛、関節痛などです。これらはどの季節でも起こり得る症状ですが、これらの症状が出る人の多くが脱水気味であることが多いのです。その主な原因は、筋肉の収縮が正常に機能しないために起こります。

水分は筋肉に蓄えられ、そこから各器官に分配されます。水分が不足すると筋肉の収縮が悪くなり、それに伴い関節が拘縮し、同時に血液循環や神経の働きも妨げられます。これらの影響が、先に挙げたさまざまな身体の痛みとして現れるのです。

脱水の初期症状としては、背伸びをした時にふくらはぎがつる、といった兆候が見られることがあります。このようなサインが出たら、大事に至る前に意識的に水分摂取を心がけましょう。

寒暖差腰痛

季節は春になりましたが、季節の変わり目は寒暖差が激しく、まだまだ寒い日が続いています。

この急激な気温変化は、筋肉の緊張に繋がる他、血流の低下が起こるため、腰痛などが起きやすくなります。これは、血管が収縮することで、筋肉や周辺組織に栄養が運ばれにくくなり痛みの原因物質が出てくるからです。特に、自律神経の乱れやすい方は腰痛以外にも様々な症状が出やすくなります。

筋肉が硬くなると同時に、関節可動域が狭くなると、歪みを助長して姿勢変化が起こります。

この姿勢変化は、痛みから守るための無意識の動作ですが、不自然な姿勢をとってしまうため、体の至る所に負担がかけていきます。

不自然な姿勢が長期間(60日以上)続くと、筋肉や関節は拘縮していき、さらに時間が経過すると、元の状態には戻らなくなることもあるのです。

寒暖差不調の予防は栄養バランス、生活リズムの改善、適度な運動です。

これらはどれも重要ですが、やりたいけど出来ないと言われるのが、適度な運動です。その理由の一つとしては、不調で体が動かせないというものがあります。

筋肉や関節の拘縮を防ぐのは動くこと!

動けなければ、他動的に動かして下さい!

動かすことで硬まることを防ぎ、二次障害のリスクが激減します。将来的な健康破綻のトップには動きたくても動けないことがあります。自分で運動が出来ないのであれば、他動的に動かして関節可動域を減らさないことが重要なのです。

無関係でいられない体の歪み!

体は誰でも歪んでしまいます。これは筋肉や関節の構造など、解剖学的にもあきらかです。そもそも、人が動物と違うのは、二本足で歩くこと。

四つ足歩行では背骨が地面に対して平行ですが、二足歩行歩だと縦になります。また、歩いたり走る時は、一歩ずつ踏み出す必要があり、片足での着地の衝撃が大きくなります。そのため、地面の衝撃から脳を守るために出来たのが、足裏のアーチ構造や背骨のS字カーブ、椎間板といった衝撃を吸収する機能なのです。

これらの衝撃吸収機能が常に正常であればいいのですが、活動することで、筋力差が生じたり、動かな過ぎで固まるため、筋力の発達と低下によるアンバランスが起きてしまうのです。こういったアンバランスは個人差があるので、一概に、これくらいで歪みますという基準はありませんが、早く歪んでしまう人は、姿勢が悪いということだけは間違いありません。また、歪みの原因となる関節や筋肉は、動かさなければ60日で拘縮するとされています。

 

 

拘縮の予防は動かす事!

要するに運動をすることです。もし、運動が苦手であったり、出来ない人は、60日を超えない期間に歪みを整えておくとよいでしょう。