「何もしていないのに突然痛い。」
その正体は“関節のコンディション低下”にある。
身体の関節には、わずか1ミリ以下の“遊び”が備わっている。
この遊びこそが、着地衝撃を吸収し、スムーズな動きを生み出すクッションだ。
しかし――
この遊びが常に正常とは限らない。
脱水で体内の水分が減れば、関節内の水分も不足する。
運動量が減ると筋肉の収縮が起こらず、関節は十分に動かされない。
さらに不良姿勢や歪みが続けば、身体はまるで“ねじれたタオル”のように圧縮され、
関節のスペースは徐々に狭くなっていく。
初期の関節の詰まりなら、軽いストレッチや運動で回復することも多い。
だが問題は、それが2か月以上続いたときだ。
関節包が硬くなる“拘縮”が始まり、関節に栄養を届ける滑液も浸透しにくくなる。
水分の枯渇が進めば、関節の弾力は失われ、自然には元に戻らない。
関節は単体で動かない。
ひとつが詰まれば、その負担はとなりの関節へ連鎖する。
突然の腰痛・膝痛の多くは、この“連鎖の最終地点”で起きている。
痛みがないからといって、関節が正常とは限らない。
柔らかい体でも、筋力が低ければ骨格を支える力が弱まり、歪みは進む。
その逆に、固い体は拘縮が始まっているサインかもしれない。
大事なのは、痛みが出る前に「いまの体の状態を知ること」。
身体は必ず変わる。ただし、把握しなければ改善のスタートラインに立てない。








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