「痛みが消えた」と思ったら、別の場所が痛い——それはなぜ?
左腰をかばっていたら、右腰が痛くなった。
右腰をかばっていたら膝が痛くなり、膝の痛みが落ち着いたら、今度は反対側の股関節が重い。
そんな経験、ないですか?
これは偶然ではありません。
身体のどこかをかばうことで、他の筋肉や関節が代わりに無理をしているから。
この“かばう動き”こそが「代償動作」と呼ばれるもの。
代償動作が生む「筋肉の不均衡」
痛みを避けようとするたびに、
本来とは違う筋肉を使い、別の関節を動かしてバランスを取ろうとする。
その結果、筋肉の使い方に偏りが生じ、**筋の不均衡(アンバランス)**が起きる。
例えば、右脚をかばって歩くと、
左脚の筋肉が過剰に働き、骨盤がねじれる。
それが肩や首、背中にまで影響を及ぼす。
そんな連鎖反応が日常的に起きているのです。
関節の不安定が“ズレ”の始まり
筋肉バランスが崩れると、関節を安定させる力が弱まり、
関節可動域に左右差が出たり、「ズレ」や「引っかかり」を感じるようになる。
つまり、一時的に痛みが軽減しても、それは“治った”のではなく、
他の部位が代わりに頑張っている状態。
根本改善には「原因を見極めること」
痛みを取ることに集中しすぎると、
本当の原因を見落としてしまう。
大事なのは、痛みを出している“背景”を探ることです。
- 姿勢や骨格の歪み
- 筋肉の強さ・柔軟性の左右差
- 関節の動きのスムーズさ
多くのケースで、痛みの根本には筋肉バランスの乱れがあります。
痛みをごまかすのではなく、今の身体を正確に把握することが、根本改善の第一歩です。
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