骨格ケアセンターの渡邊英司です。


スポーツをする人なら、監督やコーチから、腰を回転させろといわれた事があると思います。 

そして、その度に、力いっぱい腰を捻っていませんか?

腰の回転は、腰でやると思っている人がいますが、腰は、もともと回転しない構造です。


例えば、立ったまま後に振り向く動作をした場合、胸椎は35度、腰椎は5度しか動きません。それ以外は頚椎と股関節が補います。

これは、骨格の構造上の問題なので、無理に腰を捻じると腰椎に負担をかけてしまうのです。


体幹の回旋には使われる関節は、主に胸椎と股関節です。

これらが複合して動くと、腰が回転して見えるのです。

逆の考え方をすると、腰が回転して見えない人は、胸椎または股関節、あるいは、その両方の動きが悪いのかも知れません。

そうであるなら、胸椎や股関節の動きを正常にすれば、腰にかかる負担は劇的に改善できます。


気を付けなければいけないのは、もともと、柔軟性がある人です。柔軟性のある人は、関節の遊びも大きいので、硬い人より不随意の動きが出来てしまいます。
仮に、その人にとっての胸椎と股関節の動きが悪くても、捻転が大きいため腰が回転して見える事があるのです。



しかし、例えそうであっても、関節の構造は同じなので、腰に負担がかかる事は間違いありません。逆に硬い人より過剰に動かされてしまう事で、腰椎の支持性が低下してしまう事もあるのです。