骨格ケアセンターの渡邊英司です。


腰痛というだけで、ヘルニアを心配する人がいますが、腰痛も一つではなく、脊柱管狭窄症、脊椎分離症、すべり症、筋肉や関節が原因のものまで、数多くの種類があります。

そのうちの一つである、腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板の中の髄核が、後方や斜め後方に飛び出して、神経を圧迫する疾患です。

イメージ的には、椎間板を大福餅に例えた場合、髄核はあんこです。

あんこ(髄核)が飛び出す原因には、生活姿勢、老化、低栄養、遺伝、過負荷などがあります。

生活姿勢が原因になるのは、普段から背中を丸めた姿勢をしている人や、高重量のものを持ち上げる作業やトレーニングをする人だと、椎間板の中の髄核が後方に移動しやすくなります。

髄核が後方に移動すると、前かがみ動作のたびに、髄核が後方に押し出される力が加わります。さらに、前屈動作に側屈や回旋動作が加われば、負担が倍増してヘルニアを発症しやすくなるのです。


 
腰椎椎間板ヘルニアは、運動量の多い若年層に発症率が高いとされてますが、椎間板は加齢で劣化していくので、若い時から腰痛持ちの人は、中年以降に発症する事があります。


アメリカで行われた調査だと、腰痛のない人1000人のうち、600人にヘルニアが見つかったそうです。
これが意味するのは、ヘルニアがあっても、必ずしも痛みが出るとは限らない事です。

また、ヘルニアは前屈動作で痛みが出る特徴があるので、前屈で痛みがなければ、ヘルニアではないかも知れません。今起きている腰痛がヘルニアかもと心配している方の中には、痛みの原因が、筋肉や関節という人のが多いかも知れませんので、本当にヘルニアになる前に、身体のケアをして下さい。